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世の中には必要なシワがある

こんにちは。Rome .photographのmisatoです。

突然ですが、遺影ってどれくらいの時期から皆さん用意されるものなのでしょう?遺影を撮りたくて、という撮影のご依頼はまだ少ないのですが今のところ圧倒的に私に遺影撮影を依頼している人は間違いなく、わが祖母です。

今は住んでいるところが遠方なのでそうもいきませんが、以前は「ちょっと美容室に行ってきたから、撮って!」とやってきていました。唐突。
そして撮影が終わるとこう言います。

「シワを全部取って!」

美容整形カメラマンRome、出動!と言いたいところなのですが、シワもシミも全部取れますが、それでも私は断ります。

「やめておいたほうがいいよ。世の中には必要なシワだってあるのよ。」

と。世の中に必要なシワなんてないよ!とこれを読んでくれている人も思っているであろうことを祖母に言われ「私は絶対やめておいたほうが良いと思うけどな〜。」と渋々シワ取りをすることにしました。

年齢に応じて肌のハリは変わります。シワを全部取っても全く問題ない年齢もあるけれど、あるときからシワを全部取るとサイボーグ感が強くなる年齢もあると私は思っています。

ちなみに祖母、当時70代後半。全部取るのは絶対変!とパソコンの前で軽く暴言吐きながら、この後やり直すのをわかった上で、シワを全部取ってみました。
祖母の名誉のためにも、ここに写真を載せるわけにはいきませんがやっぱり違和感がすごい。ものすごく不自然。
祖母に見せてみると爆笑していました。
そりゃ、そうなるのよ。知っていたよ。完全にシワがないの不自然だよね。
どれだけ肌が綺麗な人でも薄いシワや肌のたるみなど年齢に抗えない部分はあります。だから肌の補正をするときに目指すのはもともと肌が綺麗な人なんだなと思う程度の自然さ。

というわけで、一部のシワを取り、一部のシワは薄めにして仕上げました。
元の写真より肌は綺麗に見えるけれど、違和感のない自然な仕上がり。これなら親族が見ても補正したとわからないくらいの自然さです。

祖母OKも無事もらい、遺影写真の納品が完了!

ギリギリ物足りないくらいが自然に見える塩梅だと思っています。やりすぎは良くない。
日々美容に気を付けて過ごしている美容家さんでも年を重ねるとシワはあるんだから、逆に何にもない方が不自然です。

そんな偉そうなことを言いながらもシワの出現に怯えているのは私も一緒。信じたくないけれど、世の中には必要なシワもあるんですよね。もちろん全部が必要なシワではないのですが。抗えるところは抗いつつ、でもみんなシワはあるのだから…と受け止める心の準備をしようと思います。





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