健康診断でカメラの話がはじまった話
こんにちは。Rome .photographのmisatoです。
フリーランスは身体が資本。そう思って四国に住んでいた頃は健康診断も自費で毎年受けていたはずなのに、活動拠点(四国→関東)が変わり、コロナが流行り、すっかり健康診断のことを忘れて年月が流れてしまいました。
そんなわけでやっと行けた健康診断は実に4年振り。
どうか何事もありませんように、と思いながらまずは身長と体重測定から順番に。
身長。数mm縮んでいました。誤差だと思いたい。
体重。お正月明けだからビビっていましたが思いの外、大変なことになっていませんでした。セーフ。
採血。血管細いので看護師さん泣かせですがちゃんとできました。プロってすごい。
この数年、風邪ひとつ引かなかったので診察室に入ること自体が久しぶり。ドキドキしながら診察室のドアを開けました。
よろしくお願いします。
と先生の斜めにある椅子に座って顔を上げたら、カルテを見た先生が口を開きました。
「お仕事では、どんな写真を撮っているの?」
え?写真?!えっと…家族写真や七五三の…と言いながら、まさか健康診断の診察室でいきなりその質問が飛んで来ると思わなかった私は鳩が豆鉄砲を食ったような顔で答えました。
きっと普通の健康診断なら、いきなりこちらの職業なんて知らないはず。でも今回、私が行ったのは自治体主催の健康診断だったので栄養士さんとの食事バランスの面談もあり、日常生活での運動状況を知るため「職業:自営業」に丸を付けていた私はすぐに具体的な仕事の話をする必要があったのです。
カルテに書かれていた「カメラマン」の文字。どうやら先生はカメラが趣味のようで「僕は今年、写真のデータを整理しようと思っているんだよ!」と突然、写真の話がはじまりました。
診察だし、待合室にはまだ待っている人も居るし、と思うとそこまで盛り上げるわけにもいかない空気。ちらっと看護師さんの方を見るも視線は合わず。楽しそうにどんどんカメラの話をしていく先生。えっと…どうする、私?もしかしてだけど、まだ次に検査があってその間に話繋いでくれているだけかな?いや、まだカルテ見た後の話、ひとつもしていないな?あれ?
所々「フィルム、確かに値上がりしましたよね!」と首を縦にブンブン振りながら同意したい話もたくさん。でも、私も診察室に入るまでまあまあ待っていたし、後ろの待合室にも同じように待っている人が居るから先生には申し訳ないけど、今は淡々と話を聞こうと心に決めた、その時でした。
👨⚕️「祖父がくれたLeicaのカメラを今も使っているんだよ。Leicaいいよね?!」
🙍♀️「Leicaですか〜!いいですね〜!(にんまりしたお顔で返事)」
"ライカ"という言葉につい反射的ににんまりした顔で返事をしてしまう私。
緩んだ目尻にいかんいかんと心を持ち直して、なるべく話が盛り上がらないように話を聞きました。
あれ、もしかしてやっぱり検査までの間、繋いでくれてるのかな?そう思わずにはいられないくらい長めのカメラの話。看護師さんに「そういうことで合っている…?」と視線を送るもやっぱり目は全く合わない。なんかきっと多分これいつものことなんだよね?
そうですね、はい…と困惑気味に相槌を打っていたら
「カルテは…見た限り、大丈夫そうですね!はい、終わり!じゃあカメラ、頑張ってね!」
頑張ります!ありがとうございました!…えええ、終わり!?診察はやっ!今までの雑談ながっ!
呆気に取られている間に、4年振りの健康診断が終了しました!
詳しい検査結果はまた後日ということで、まだ一安心とはいきませんが「今日、何しに来たんだっけ?」と健診内容全部忘れてしまいそうになるくらい先生のカメラの話に気持ち持っていかれかけた1日でした。
いや、でもライカはかわいいよね、うん。
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