チェルシーvsリール 高速に回る四局面

チャンピオンズリーグ1stレグ
チェルシー vs リール

スターティングメンバー

序盤、チェルシーがチャンスを複数作る。その流れからコーナーキックで、チェルシーが早い時間に先制。反撃に出るリールは、ボールを保持する時間が長くなった。押し込む展開をつくる。しかし、試合を通して決定的なチャンスは作れず。前がかりになる中で、後半、チェルシーの一発のカウンターでプリシッチがゴール。強度も高く、攻守の切り替えが激しい見応えのある試合となった。

リールのビルドアップ、攻撃、プレッシングとチェルシーの守備からのカウンター

リールの攻撃のキーマンは、レナトサンチェスである。レナトサンチェスは、中に入るようなポジション取りをする。また、降りてボールを受けて配球したり、ドリブルや、ファーストタッチで相手を剥がし、レナトサンチェスの個人技からのチャンスは多かった。攻撃で違いをだし、起点となった。左サイドバックのチェリクがサンチェスが中に入った分、外側のレーンを使い攻撃参加する。バンバの仕掛け、ジョナサンデイビット、オナナも積極的に絡んだが、決定的なチャンスは作れず。チェルシーの守備は、固かった。チェルシーがハイプレスに出て、ウイングバックがサイドバックまで縦スライドする場面もあった中で、ハイプレスを裏返しロングボールでアロンソの裏への抜け出すシーンは作れた。個人で剥がせたとしても、チアゴ・シウバのカバー、カンテのプレスバックはとても早かった。チャンスを作るのは難しい試合だった。プレッシングでは、デイビットとオナナで降りるコバチッチを消しながらのプレス、ハイプレスも行ったが個人で剥がされる場面も作られた。
チェルシーは、リールのビルドアップに対し、降りていくボランチをカンテが捕まえる。前線の3人も連動したプレッシングを行う。ボールホルダー、ボールに近い選手から捕まえる。守備時は、5-4-1,5-2-3のような形。サウールが入ってからは、5-3-2。ビルドアップでは、コバチッチが基本降りてボールを受けに来る。その中で、ハヴァーツのポストプレー、プレッシャーを受けた時にプリシッチがボールを預かると個人で剥がす。また、コバチッチ、カンテも自らドリブルで運べる。中盤の人選は、強度高くプレッシングに来るリール相手には、自ら剥がせて、運べるボランチを選んだ。交代でジョルジーニョではなくロフタスチークが投入されたのはそこを重視していたからだ。その狙いは、カウンターである。実際に、追加点は、縦パスを受けたカンテのドリブルによる運び出しから生まれた。この試合のカンテは、圧巻。また、チアゴ・シウバのカバーリング、配球能力はやはり高いと感じさせられた。チェルシーのプレッシング、カウンター、個人で相手を剥がす、チームの連動、堅実な戦いぶりだった。両チーム、攻守の切り替えも早く、激しい、強度も高い。現代フットボールらしい試合だった。

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