ベンフィカvsアヤックス 力強さと最先端フットボールの激突

チャンピオンズリーグ1stレグ
ベンフィカ vs アヤックス

見応えのある好ゲーム。欧州屈指の育成チーム,ヨーロッパ最高峰の選手たちを輩出し続けるチーム同士の対決は、ドローに終わった。互いの攻撃力を存分にぶつけあった。

最先端のアヤックス ビルドアップと攻撃配置

アヤックスは、押し込んだ展開では,このような配置となる。タディッチは中にポジションを取る。フラーフェンベルフは、外に流れたり、後方からのボールを引き出す。右サイドバックのマズラウィは、ハーフスペースを取りに行く。特徴的な動きである。その分アントニーが幅をとる。アントニーは、サイドに張って,そこからのドリブル突破,パスを高いレベルで行える。攻撃としては,裏に飛び出し,ポケットへの侵入,相手ディフェンスラインの背後のスペースを狙うことが多かった。5レーンに人を置く配置,そこにサイドバックまで絡んでくる。

また,ビルドアップの形として,後ろで3枚を作り,ビルドアップする場面も多く見られた。アヤックスの両センターバック,サイドバックの配球レベルは高く,技術も高い。センターバック,特にティンバーは持ち運べる選手である。レベルが高かった。ビルドアップ時に,プレッシャーを受けるとセンターバックがプレッシャーをかけるFWの背後まで上がってボールを受ける場面も多く見られ、特徴的だった。特にティンバーが行なっている。他にもティンバーは,中盤のような位置までポジションを上げてボールを引き出すこともする。
アヤックスの守備

アヤックスは,前線の高い位置から同サイドに圧縮し,ボールサイドに近い人からどんどん捕まえていく。攻守の切り替えも早く,特に前半はボールを奪われたあとの即時奪回も行えた。プレッシング強度も高く,相手に向かって,前向きの守備を行う。特にアントニーは,現代的なアタッタカーと言えるだろう。プレッシングがきちんと行えて,なおかつ前線でボールを持つと攻撃で違いを生み出す。

ベンフィカの守備,攻撃

ベンフィカは,中央ミドルゾーンで4-4-2である程度セットした。特に前半は押し込まれたためこの場面が多かった。アンカーのアルバレスを消しながらのプレッシングを行う。しかし,キーパー,二人のセンターバック,アンカーに対して,前線の二人でプレッシングを行い,4対2の形にも関わらず,後ろが連動していない場面が数回見られた。
ベンフィカは,後半,交代によってヤレムチュクが投入されてから流れが変わった。ラファシルバの持ち上がり、ハーフスペースで受けてから前を向いたり脅威となった。パワーがあって体の大きなヌニェスとヤレムチュクが起点となる。ターブラトも運べる。両サイドバックも攻撃に積極的に絡んだ。後半は,強度も上がり,球際で負けない。押し込む展開ができた。ホームで追いついてドローに持ち込めたのはよかったが、あの後半の勢いのまま勝ちたかっただろう。
最先端を行くアヤックスのサッカーと,ベンフィカのパワーあるサッカーの対決は見応えがある。2ndレグが楽しみだ。

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