全てを懸けた前半,全てを失った後半 ビジャレアルvsリバプール

チャンピオンズリーグ2ndレグ
ビジャレアルvsリバプール 2-3

前半はビジャレアルが圧倒した。インテンシティの高いプレス、前がかりに出ていった。前半で追いついたビジャレアルには世界中が驚いただろう。ビジャレアルは完璧な試合をした。しかし、後半はリバプールも手を打つ。リバプールは後半一気にギアをあげ、再び突き放した。前に出れなくなったビジャレアルに容赦なくトドメを刺した。


リバプールの前半
リバプールは、前半、ビジャレアルのプレッシングを受ける形となった。早い時間に先制されたこともメンタル的にはとても大きかっただろう。らしくないパスミスも多く見られ、ボールロストが多くなり回収される場面が頻出した。ボールを持って押し込むことはできなかった。

ビジャレアルのプレッシング

ビジャレアルはリスクを冒して、前からハイプレスに出た。パレホはファビーニョ、カプーはチアゴにマンツーマン気味に着いた。2トップは2センターバック、サイドバックにはサイドハーフが着いて、リバプールのビルドアップを防いだ。前線ではめに行くことで浮いてくるナビケイタに関してはパウトーレスが出ていく。インテンシティ高く、前がかりに守備を行った。特にアルビオルは、相手の攻撃の起点を何度も潰した。加えてラインコントロールも行い、ディフェンスラインをハイラインに保った。

押し込むビジャレアルの配置と攻撃の狙い

ビジャレアルは、やはりエースのジェラールモレノは起点となった。ジェラールモレノが攻撃に違いを出す。ワンタッチを使ってプレス回避を行うなどエースの存在は大きかった。最も上手くいったのは、カプーがロバートソンの背後を取りに行くことだろう。ロチェルソ、コクランはシャドー的に中に入り攻撃に関わる。そこでカプーがサイドに流れてロバートソンの背後を取りに行く。ロングボールをカプーが背後を取りに行くところに放り込む。ここからチャンスも作り、得点も奪った。ビジャレアルはリバプールのハイラインを狙い、背後へのアクションが多くなっていた。パウトーレスの配給、ロングボールから背後を場面も多く、やはりビジャレアルの武器だ。

リバプールの後半
リバプールはジョタに代えて、ルイスディアスを入れたことが試合を変えた。ルイスディアスが左ウイング、トップにマネ。マネはトップに入ったことで中盤に降りて、数的優位を作った。アルビオルはダイナミックに縦スライド、リスクを冒して着いていくことは勝ち越されるまで無かった。中盤での数的優位、ルイスディアスのドリブル突破、仕掛けによって時間を作れることによって押し込むことに成功した。サイドバックも高い位置を取り、センターバック2人にもビジャレアルはプレスに行けなくなった。ビジャレアルは1stレグ同様、引いて守ることしか出来なくなった。そこでリバプールは、サイドチェンジで揺さぶり、アーノルドのクロス。広げてニアゾーン、ルイスディアスのドリブル、押し込んだ中で得点を奪い勝ち越した。
CLファイナルでは、マドリー相手にどのような戦いを見してくれるのか。リバプールは今、世界で最も強いチームと言っても過言ではない。最も完成されている。4冠の可能性も残っている。これからのリバプールの戦いが楽しみだ。

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