組織,個,魔法をかけるマドリー レアルマドリードvsチェルシー

チャンピオンズリーグ2ndレグ
レアルマドリードvsチェルシー 2-3

勝負強過ぎるマドリー。モドリッチが全てをひっくり返した。そして最後はベンゼマ。この二人はとてつもない。内容ではチェルシーの方が良かったが,逆転に逆転を重ねてレアルマドリードが勝ち上がった。

スタメン

マドリーは3-0で1stレグの2点差をひっくり返されるも、3-2で逆転した。チェルシーの戦術,狙いは見事にハマった。マドリーは戦術的なミスもあったように思えた。それでも勝ち上がったのは個の力だろう。

マドリーの守備とチェルシーの攻撃

マドリーの守備
マドリーは1stレグ同様、バルベルデをチェルシーのウイングバックにマンマークでつけてきた。バルベルデはディフェンスラインに吸収される形で5バックを形成。カルバハルは絞って、カゼミーロの脇に侵入するヴェルナーを捕まえに行く。マドリーのセンターバック、アラバ、ナチョもハヴァーツやヴェルナー、マウントに対して捕まえに前に積極的に出ていく守備を行った。その結果、そのアグレッシブさが裏目となり背後に空いたスペースを使われて失点してしまった。1stレグでの2点差を活かすのであれば、いつものようなゴール前人数をかけて耐える守備を行うという選択肢はなかったのか。中盤では、クロースがカンテ、モドリッチがコバチッチを主に見る。ベンゼマは、チアゴシウバ、キーパーまでプレスを行う。
後半60分からバルベルデをトップ下に変更して守備を行った。中盤フリーにさせないこと、ボールサイドに人数をかけてボール保持をしようという狙いだった。しかし、裏目に出る。バルベルデが担当していたマルコスアロンソのところで、バルベルデがいないことで時間スペースを与えてしまい、そこからの侵入で失点。失敗に終わった。しかし、モドリッチのスーパーアシストから同点としたことで、プレス位置を下げていつものゴール前人数をかけて守る守備に変更。延長まで耐え抜いた。

チェルシーの攻撃
チェルシーは、前線の選手がカゼミーロの脇のところに誰かしら必ず入ってくる。マルコスアロンソとヴェルナーが入れ替わって、アロンソ中、ヴェルナー外。ハヴァーツ外に流れてロフタスチーク中などのポジションチェンジで前線は流動的に動く。ヴェルナー、ハヴァーツは裏抜け、背後へのアクションが多く、深さを出す。深さを出すことで空いたスペースをマウントやロフタスチーク、2人のボランチが入ってくる。チェルシーは、早い時間の先生から逆転まで狙い通りに試合を進めた。

チェルシーのプレッシング構図

チェルシーのハイプレスの形

チェルシーは、1stレグを踏まえて、ヴィ二シウスに対しては、リースジェームズで対応。1stレグでは、マドリーのセンターバック一枚にボールを持たせるプレッシングであったが、今回はセンターバック二人にしっかり2トップで当ててきた。

マドリーの攻撃とチェルシーの守備

チェルシーは、押し込まれた時は、4-3のブロック。カウンターのため前線に三人残す。

マドリーのビルドアップ 攻撃
マドリーはビルドアップ、切り替え局面からの運び出しでうまく前進できた。うまくフリーを作ったり、ワンタッチを使ってプレス回避ができた。モドリッチやクロースはやはり欠かせない、ビルドアップの出口となる。カゼミーロがわざとビルドアップ時に高い位置を取ることで中盤のスペースを空けるなど工夫が見られた。クロースが降りて、メンディにハーフスペース高い位置を取らせるといういつものかたちでも、クロースはフリーとなり前進できた。

チームの準備してきたものはチェルシーは上手く生かすことができ、一時は逆転。しかし、マドリーは、トランジションの二つの局面から2得点。個人技が光った。ベンゼマ、モドリッチは世界最高の選手だろう。


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