革命だ・15 明日のNHKの南海トラフ巨大地震被害、最大のシナリオにどう備えるのか。被害者32万人。しかし真夏に発生したらどうなるのか。熱中症だけでどれだけの被害が出るのか。
南海トラフ巨大地震、発生時期が真夏だったら。
自著『小説 革命だ』に、南海トラフ巨大地震が真夏に起きたという想定で書いているシーンがある。
その部分を抄録するのでまずは読んで欲しい。
〜〜〜〜〜〜 抄録 〜〜〜〜〜〜〜
一瞬で西日本は崩壊した。と報道された。崩壊とはこういう事をいうのかと思うほど、西日本の街は破壊されていた。
しかも、暑さが一番ピークの時期に。
地震当日、夜になっても、被害地域が大きすぎて、政府は、被害状況の把握が出来ていない。
大阪、京都の西日本の都市部の夜は三十度を超える熱帯夜で、クーラーなしでは眠れない。高齢者にとっては一日で命取りとなる。実際毎日、熱中症、脱水症での死亡者が日々何百人も報道されている。報道されても助けようがない。病院がない。病院はあっても道路も使えない状況では、病院まで運べない。薬がない。水がない。涼む場所がない。
ネットでは、テレビで報道されていないもっとひどい実態が流れている。食料、水を求めての略奪や暴行。そして家がなく避難所がないので涼しく眠れる場所を求めての争い。
夜は女性が一人で歩ける状況ではない。電気のない夜の恐怖。
絶望し自殺する人も多い。もちろんすべてが事実ではないだろうけど、生き地獄のような状況がネットではこれでもかと流れてる。
政府もすぐに自衛隊を出動させたが、被害地が大きく、被害者も多すぎて助けに行けない。
家屋が倒壊し、住居がなく、避難所もなく数日過ごせば、最初は元気だった若者も、日中アスファルトの上では、四十度を超える都市部では脱水、熱中症でバタバタと倒れ始めた。避難所に入れている人、家屋が無事だった人も、電気が止まれば、クーラーや扇風機が使えない。冷蔵庫もない。水がなく、電気もなければ自販機も動かない。生物は腐る。インスタント食品も電気ガスがなく調理できない。火をおこせば火災が怖い。避難所内でも熱中症で倒れ始めたと報道され始めた。
政府に対しなんとかしろと全国から声が出ていたが、政府も自衛隊を全面的に投入し対応しているので、それ以上は対応できない。西日本という救助範囲の広さ、六千万人という被害者の多くに、支援や救助が全く追いつかない。それに地震発生後は、どうしても、倒壊家屋の被害者と火事、静岡、愛知、三重、和歌山、大阪、兵庫、徳島、高知の津波の被害者救助に全力を投入するので、ネットやテレビのその報道ばかりになっていたら、その数日間に熱中症で十万人ともいわれる人が亡くなっていた。
二〇二〇年熱中症救急搬送者は、六万五千人。死亡者数、千四百人を超える。通常でもこれだけの被害がでるのであれば、クーラーが使えず、水分が不足し、病院がない、あっても満足に診療できないとすれば、搬送者の六万五千人どころではない。交通が遮断され、停電でスマホの充電も切れていれば、現実にはなんの処置もされずに死んでいくしかない。それが地震以降、西日本では現実に起きた。悲惨としか言いようがない。
水、クーラー、クーラーを動かす電気、太陽を遮る住居がない真夏は、すでに日本は、人が生きていけない環境であることが改めてわかった。
水だけでなく食料も運べないので数日後には食料も不足し始める。餓死者も出たとの報道が出た。水だけでもなんとかしろの声も虚しく、日々死者数が増えていった。
〜〜〜〜〜〜〜 抄録 〜〜〜〜〜〜〜〜
真夏の大阪はクーラーなしでは過ごせない。
僕は大阪に住んでいるけど、大げさでなく、真夏の大阪はクーラーなしでは過ごせないと思う。
家があり日差しを遮れることができても、電気がとまりクーラーがなく、冷たい飲み物もなければ何日生きれるだろう。
熱中症になり、医者に掛かれなければ3日持たないように思う。
高齢者ならばさらに厳しいだろう。
これが冬ならばどうだろう。寒さに耐えるための焚き火が火事も起きるかもしれないし、寒さに堪えきれない人も多いだろうし、インフルエンザや風邪で命を落とす人は数しれないだろう。
大阪・名古屋・神戸という巨大都市が被害を受ける。
南海トラフ巨大地震が東日本大震災の同じ規模で起きたら、人口は10倍。単純計算で被害十倍の32万人というのは少し違うと思う。
その後の混乱は10倍になる。
病院にかかれない。
道路が使えなければ、救助活動は遅くなる。
電気水道ガスの復旧作業も遅れる。
復旧が一日遅れれば、死者数は10倍の速さで拡大する。
名古屋・大阪・神戸という巨大都市が被害想定都市となる。
南海トラフ巨大地震は、その直接被害だけでなく、その後の二次被害、温暖化、感染症、ゲリラ豪雨などの異常気象、巨大台風なとの自然災害が重なれば、被害はどこまで広がるのか。
南海トラフ巨大地震は確実に来ると言われている。
実際に起きてから想定外という言葉で、終わらせてはいけないと思う。
参考文献
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