旅にも陰と陽があるんですよ。



パリに着いてから数日間。

とにかく歩きに歩いてみたんです。

エッフェル塔も見に行ったし、なんとかって城も見に行ったような気がします。

美術館も見に行って、何も知らずに写るんですのフラッシュたいて叱られたり、適当に入ったレストランで頼んだサーモンステーキが40センチくらいの大きさで、日本で塩ジャケ食うのとは全然違うのに驚いたりしてました。
ちなみに塩ジャケの方が美味いなと思いましたし、そんなデカいの食い切れねーよって感じでした。

ただブラブラと歩いて、疲れたら地下鉄に乗ったり。

夜のモンマルトルの周辺は結構楽しかった覚えがあります。


絵を描いてる人達を眺めたり、店から流れてる音楽に耳を傾けたり。

昼間は市場が楽しかったですね。

日本のマルシェってのとイメージは少し違ってて、色とりどりの野菜や果物を並べた小さな屋台がたくさん連なっていました。

それは見てるだけでワクワクする程美しい光景に僕には見えていました。

人々はそこで食料品を買い求めていたんです。

スーパーマーケットもあったと思いますが、完全にそういう青空市場みたいなとこで食料品を買ってる率が高いように見えました。

日本での僕のその頃の経験では、食料品はスーパーで買うってのが当たり前になってたので、地味ですが大きな驚きでした。

なんて言いますか個人的な売買が成り立ってる。企業だけじゃなく、個人の生き方でも社会が成り立つ感じって言いますかね。

もちろんたかが数日間見ただけの奴が、何も分かってないのに勝手に印象を受けただけなんですけどね。

しかし、その後、旅を続けていくにつれて、その印象は確信に変わって、やがて自分自身の生き方にも大きく影響を与えるんですが、それはまたゆっくり書いていきます。

最初に泊まった予約していたホテルは2日程でチェックアウトしました。

初めての旅でいきなりホテルを予約もしないのは怖かったので予約したホテルでした。

しかしながら、自分はバックパッカーなので、予約などせず、行き当たりばったりで旅をしなくてはいけませんでした。

何故なら沢木耕太郎の深夜特急などを読めば一目瞭然。

バックパッカーは皆んなそうしているので、そうするのがカッコいい!!と思っていたからです。

最初の2日だけビビって予約して行ったけれども、それ以降は適当に探して泊まるぜ!!だって俺は風来坊!バックパッカーだからな!

多少矛盾していますが、そう思って、適当に安宿がある辺りをぶらついていると、他の欧米人バックパッカー達に結構話しかけられるんです。

お!宿探しか?ここの宿はいいぞ!

なんて感じで。

それはとても嬉しく、ありがたく、楽しい事なんです。


が。


しかし。


ここで自分の人生をややこしくしてるアイツが、、、。


「なんか皆んな馴れ馴れしいな、、、。てか知らないヤツとそんな話すこともねーしな。。。気を使って疲れるし、1人の方が楽だなぁ。」

↑これです。

人見知りとも言いますかね。

旅を続けるのに本当に邪魔してくるコイツなんですが、もしかするとコイツのおかげで今でも満足しきる事もなく、旅に焦がれ続けてるのかもしれないですね。


とは言ったものの、その頃はそんな事に気付く事もなく、この捻くれ具合のせいで、どちらかというと僕の旅は陽キャな方ではなく、陰キャな方へ突き進んで行きます。

まあ、そんなわけで暗い安宿で、1人でややこしい本を読んでは、あまり人と交わる事もなく、どんどん自分と向き合う事になります。だって1人だしね。

結果的に開高健先生と似たような暗鬱な夜をダラダラ過ごし、昼間はとにかく歩いていました。少しずつ最初の頃のワクワクした気持ちをなくしながら。


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