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ふうら合掌


長い夢籠りにあった三番目の〈ふうら〉と野に出た。
南無野。
ふうらは野を愛し、野に帰依する。
宇宙にこころを広げ、宇宙の摂理に寄りそう。


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小さな空地に、星粒のような花。
タンポポの絮はぼうっと浮かぶ彗星か、球状星団の如し。
仰げばこの惑星が巡る太陽という恒星の光。


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こちらも小さな草地に散開星団のように咲くイモカタバミ。
小さな植物にはステラリア属(ハコベ属)などもあり、小草と微星はよく親和する。
〈ふうら〉の合掌は、花たちへ。
花は草は、なにを願っているだろう。


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夢籠りから覚めて、このひとが会いたがった羅漢がいる。
合掌の北条石仏。
この羅漢はなにを祈っているだろう。

危うい惑星に生きるひとびとの無事を、〈らかん〉と〈ふうら〉で祈願しているのだろうか。


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