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泉井小太郎
2022年3月25日 15:55
羅漢寺。3月11日。薬師堂と枝垂れ紅梅。地面にはキジバト二羽。メジロ、ヒヨドリが椿の蜜を渡り、ジョウビタキが石仏の頭に乗る。今日の合掌羅漢。後ろには「三界万霊塔」。天災人災(地震・ウイルス・戦争)の犠牲者を哀悼し、平和を祈念する。どこか異人風の羅漢。口が欠けても祈りはできる。言葉は胸でも呟ける。合掌は世界共通形だ。暗澹たる二十一世紀。人類はどこへ向かうのだろう、と思い煩う足元に
2021年3月11日 22:46
東日本大震災から十年。羅漢寺の合掌羅漢を巡った。十年前は震災の一週間後に羅漢寺を訪ねて、気がつけば手を合わせた羅漢の前に立っていた。普段はもっと謎めいた手や表情、佇まいに魅かれるのが、その日は違った。それらの合掌している羅漢たちを写し取って『羅漢合掌』という写真集にまとめた。今日はまずその写真集の表紙の羅漢を訪ねた。時刻は14時46分頃。ちょうど隣りの中学校から「黙祷」の校内放送が流れて
2020年3月11日 20:31
3月11日。羅漢寺に参って合掌羅漢を巡るのが恒例になった。風が強い午後だったが、陽射しはある。アシビの花が垂れて、ツバキが各種咲き誇っている。羅漢場に向かうと、母子連れの先客があった。今日最初に会った合掌羅漢。(帰ってからPCに取り込んでみたところ、シャッターを押した時刻が14:46:11。次の落椿の羅漢が14:46:36だから、九年前にはその間に激震があったことになる。そのときぼくは何