あきらめたらそこで試合終了ですよ

かの有名なスラムダンクの安西先生の名言。

小学生の頃兄ちゃん達の影響でスラムダンクを読んで、それからずっとスラムダンクは自分のバイブル。

部活をしていた時、試合の度に読み返して自分を奮い立たせていた。

すごく簡単な言葉だし、誰だってそんなことはわかっていること。

でも、年齢を重ねるたびにこれがどんなに難しいことかよくわかってくる。

去年コロナウイルスの感染拡大によって、会社は倒産の危機に直面した。それから何とか持ち直したけど、また同じようにコロナで危機的な状況に追い込まれている。

門司港というまち全体をチームに例えると格上の相手に前半で大差をつけられて、「もう勝てないかもしれない」「こんなに点差が開いたらどうしようもない」ってみんなが思い始めているような状況。

部活をしていたころ、こんな状況の時必ず自分はそれでも絶対勝つんだと大きな声でチームを鼓舞していた。

どんな状況でも相手に立ち向かったということが自分を強くしてきた。

ボクシングの試合の時も相手にびびって腰が引けたときは必ず勝てない。守りに入って逃げ腰になったらコーナーに追い込まれていいようにやられるだけ。

相手が強くたって、どんなに絶望的な状況でも活路はいつだって前にしかない。それは身に染みてわかっている。


何でこんなことを長々書いているかというと、自分への戒めとこれからの戦いに向かう自分を奮い立たせるための決意表明です。


自分でもこんな状況でどうかと思うような決断ですが、


ポルトは目先の運転資金を回すために売上をつくるという選択肢を捨て、身の丈を超えた資金調達をこれから行い、門司港を代表する特産品を開発します。そして、高齢者をはじめとする地域の雇用を生み出します。


世界中、日本中の多くのまちと同じように観光地開発によって門司港は衰退しました。コロナ禍になる前は多くの観光客が世界・日本各地から訪れていましたが、そのお金のほとんどは結果として地域外の事業者に流れていきました。

この30年でまちに資産はたまらず、多くの若者もまちを離れました。

そうしてコロナ禍に直面すると門司港レトロを中心とした観光事業は大打撃を受け、外部の事業者に依存しているまちの雇用もなくなりつつあります。

そして、この状況を解決する術もなく、打破しようとする人も少ないのが実態です。

元々僕が3年前に門司港に戻ってきた時も若い人は全然おらず、まちをどうしていこうというビジョンを明確に持って動いている人も徐々に高齢化していき、長期的な視点や新しい価値観でまちをどうしたらいいのかを考えられる状況ではないように感じました。

そんな状況を自らの力で変えることができれば、門司港というまちから日本中・世界中に希望を届けることができると思って今に至ります。

しかしながら、悔しいことに3年経った今でもたいした成果は出せず、自らの会社の経営を安定させることすらできていないのが実情です。

大人になればたくさんの人を救える少年ジャンプのヒーローのようになれると子供の僕は思っていたけれど、大人になった自分はこんなもんかと。

そうやって悔しい思いをするのはもうやめよう。

一か八か捨て身でやってやろうじゃないかと思いました。

コロナウイルスの影響で今僕と同じような状況で苦しんでいる人も多いと思います。

そんな人たちに少しでも希望を与えたい。こんな状況だってあきらめなかったら何とかなるんだと証明してみたい。

そんな気持ちが強くなってきました。

勝算があるかと言われると正直わからないですし、新しい事業をやる余力は全くない状況ですが、これから前のめりに攻めていきます。

結果として失敗するかもしれません。

でも、短期決戦のスポーツなら負けたら終わりだけど、まちや暮らしはそういうものではない。

いい時も悪い時も門司港というまちの営みはこれからもずっと続いていきます。

そう考えると自分がうまくいくかどうかなんてちっぽけなもの。


「全国制覇を成し遂げたいのなら、もはや何が起きても揺らぐことのない断固たる決意が必要なんだ」


安西先生、ようやく僕も断固たる決意ができました。

ダンコ桜木ならぬダンコ菊池で挑みます。








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