東京8区問題

野党共闘に冷や水を浴びせるような出来事に、心痛めている方も多いことでしょう。立憲民主党の吉田晴美さんが立候補を予定していたところにれいわ新選組の山本太郎さんが割り込んできたと怒っている人も大勢います。

私は立憲民主党に問題があると考えています。まずは、山本太郎さんの街宣を見てください。余裕のある方は全編ご覧いただきたいけれど、お急ぎの方は35分あたりからどうぞ。

この時系列を要約すると、次の通りになります。

①2019年11月に立憲民主党から山本太郎さんへ東京8区に出馬の打診。

②2021年6月立憲民主党が消費税を5%に一時下げると発表、山本太郎氏共闘を決意。

③8~9月、立憲民主党から複数のチャンネルで話し合い、合意。れいわは山本太郎さん以外の候補者を首都圏から引上げ。

④枝野さんとは9月に直接会って「やりとりがなされているのは知っている。別の者が対応にあたっているという発言にとどめるからね」と言われていた。

⑤公表日程についてやり取りが行われ、最終的に立憲が12日、れいわが8日に公表で合意。同時に吉田晴美さんには参院選の候補とすることで合意の念書を交わしたと報告を受けた。

⑤10月7日の深夜、東京新聞がすっぱ抜く。8日朝から枝野さんが約束と違うことをしゃべり始めた。

ざっとこんなところですが、抜けてたらすみません。

東京8区はもともと、立憲民主党の吉田晴美さんの他にも日本共産党の上保まさたけさん、れいわ新選組の辻村ちひろさんが活動されていました。立憲民主党との協議で山本太郎さんが東京8区から出馬することになり、同じれいわで、生まれも育ちも世田谷区の辻村さんは北陸信越ブロックの比例に出ることになりました。そして、一本化の協議は日本共産党とはされておらず、今日も上保さんは街頭に立たれました。

共闘とは、大政党が小政党に気遣いをして初めて成り立つものです。このように一度決定したものをなし崩し的に覆し、あまつさえ山本太郎さんに罪をなすりつけるようなことはすべきではありません。普通ならここで共闘は破綻です。けれど、政治を変えたい、困っている人を助けたい、という一心で山本太郎さんは我慢し続けています。

一方の枝野さんは驚くようなことを発言されています。25分くらいからご覧ください。

野党共闘などないと言っているんですよ。え?じゃあ、なんで候補者調整なんかしてんの?と言う話です。

この一連の流れを見ると、枝野さんは立憲民主党だけで過半数取れると思っているか、或いは政権交代などする気がないかのどちらかだと思われるのです。さらに気になるニュースもあります。

私は常々連合は労働者の敵だと言っていましたが、ここに顕在化したようです。大企業にとって、消費税を減税して法人税率を上げられると増税になります。内部留保がたんまりあるにも関わらず、それが嫌なのです。労働組合といえど、その幹部は組合を抜ければ社内で出世する可能性もあるわけです。将来を見据えれば、政権交代は困る、というわけでしょう。連合の顔色を窺う枝野さんは、政権交代を望んでいないし、もし政権交代をしたとしても、消費税減税は先送りされるかもしれません。山本太郎さんに嘘をつくくらいですから、国民に同じことをしたとしても不思議ではありません。

以上のことから、労働者が取るべき行動が見えてきます。投票に行きましょう。消費税を下げ、最低賃金を上げ、私たちの暮らしを守ってくれ、日本経済を成長へと転換してくれる政党に投票しましょう。

日本が取り返しのつかなくなるほど壊れる前に、出来るだけのことをしましょう。

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