改めて、子どもの権利条約
子どもの権利条約フォーラム
11月25日、26日
保育士母さん、年末ギリギリまでお仕事がんばりますよ~! どうも、ロコたろうです。保育園では夏休みイコールお盆、冬休みイコール年末年始、春休みは(私が所属する園では)年度末の数日もしくは年度始めの数日と、学校などの「長期休み」って何それ? おいしいの? 状態。本日、12月26日。年内勤務は残すところ2日。勤務最終日には昨年同様、プチ打ち上げをするんだ♪ と決めております。
さて、11月25、26日に、愛知県豊田市で開催された「子どもの権利条約フォーラム」に参加してまいりました。この道中のことは、「にわか鉄子」視点と懐かしい思い出旅を楽しんできたよ~ということで、「ロコたろうと鉄道旅(愛知編)」「ロコたろうと鉄道旅(愛知編その2)」「ロコたろうと鉄道旅(愛知編その3)」にて投稿しております。
こちらでは、旅行した最大の目的であるフォーラムのことを中心に。
出会い
私の大恩人(前夜祭)
2000年代。私は小学生相手のとある仕事をしていました。もともとフリースクールに興味もあったため、不登校関連の様々なイベントに参加するうちに、「子どもの権利条約」について知りました。このときは文字通り「子どもの権利条約」というものがあるという程度で、中身まで詳しいことは知らず、実は今もその状態が続いております(汗)。ただ当時の私は、中身を読まずに「こんな条約があるなんて!」と、ワクワクしたことを覚えています。
具体的にいつだったかはっきりは覚えていませんが、これが、「子どもの権利条約」との出会いです。
ただこのとき、同僚にこんな条例があるらしいですよ! と言うと、
「そんなの、子どもがつけあがるだけじゃない?」
と、有資格者(少しぼかして、保育士あるいは幼稚園、小学校、中学校、高校などの各種教諭のどれかだと思ってください)でも言う始末でしたが。
その後、託児所で働きました。そのときに出会ったのが、私にとっての大恩人。この人との出会いがあったから、短い期間ではあったけれどうまく書き表せないほどのたくさんの学びがあったと思うし、私の勘違いから保育士資格を取りたくても取れないもどかしさに涙したのも、このころ。
今回フォーラムはオンラインでの参加もできたところ、現地参加を決めたのは、愛知県在住のこの大恩人に会うためでもありました。
改めて、たくさんの思い出を聞けました。私がいたのはほんの数年だったのに、
「あのとき、〇〇さんがロコさんのことをいじめていないか、ものすごく不安だったの」
「△△さんも、□□さんも、みんな元気よ。今はみんな、いいお茶飲み友達なの」
と、え~っ、そうだったんですか!? という話から、何も知らなかった私にたくさん教えてくださった皆さんの現在から。
何年たっても変わらないのは、今は関わりは少なくなったとはおっしゃっていても、子どものことを語るときの優しいまなざし。今回本当に会えてよかったなと思います。
と、思い出話になってしまいましたね(汗) 私の子どもの権利条約の原点、そして保育士の原点です。
フォーラムに参加して
サブテーマ「知ってるから〇〇へ」
さて、肝心なフォーラムについて。
みんな同じか近い目的を持っている人ばかりということで、会場の雰囲気は最高! 「私、ここにいていいんだ!」という思いであふれていました。
私が子どもの権利条約を知ったときはもう、「子ども」と言われる年齢は過ぎていたけれど、そんな私にできる「子どもの権利条約」に関することは、「子どもにもこんな権利があるんだよ」と、自分が理解をしていること。理解をしたうえで、相手に接すること・・・とは思ってはいたものの、先ほども書いたとおり、「文字としての『コドモノケンリジョウヤク』は知っているけれど、さて、その中身は??」状態。何なら、興味があるっていうくせに、「4つの原則」についても怪しい。
これでいいわけがな~い!
★ 以下、区別するため、本当に文字だけの意味で使う場合はカタカナで「コドモノケンリジョウヤク」、その条約の中身も含めた場合は漢字で「子どもの権利条約」と表記します。
可能性の塊でしかない子どもたち。子どもを最大限に活かすために、私に何ができるだろう? そう考えたときに、「相手を理解すること」というのが浮かんできて、「じゃあ、何を理解するの?」と、次から次へと自問自答。
子どもの権利。子どもに限らず「人権」全般に言えることなのだけど、「相手にもこのような権利があるということを知ったうえで、ではどうしていったらよりよいものが構築できるだろうか」ということ。
これは子どもであれどあてはまると思うのだけど、「俺らには〇〇の権利ってものがあるんだ!」と好き勝手するのは、これはただの濫用。そうではなく、こちらにも意見はあるし、相手にもある。その意見にはそうしてきた背景や事情があるのかもしれない・・・と思いをめぐらす。権利の行使、よく権利には義務が伴うというけれど、人権は人としての最低限のことを保障した「誰もが有しているもの」であって、そこに義務を求めるものではない。
ごめんなさい、私の認識が間違っているかもはしれませんが、私がなんとなく頭の中で思い描いたのは、こんな感じ。
とにかくもっと知ろう!
そう思ったときに、では子どもには、子どもに限らず広く人権も含めた場合、どんな権利があるのだろう? と思ったのと、「いい加減、『コドモノケンリジョウヤク』を知っています」からは脱却しよう、というのと。
権利を知るということは、相手の理解をより深めるということにつながる。
・・・そうだ、今回のサブテーマ、私なら、「知ってるから知ってるへ」だな。
文字に表すと同じ「知ってる」だけど、ただ「コドモノケンリジョウヤク」として知っているのではなく、ちゃんとその中身まで読み解いてみよう。法令だ制度だを知ったり、その条文を読み解くのが大の苦手な私だけど、自分が、子どもが持っている権利について、しっかり知ってみよう。ここでの表記にならうなら、「コドモノケンリジョウヤク」から「子どもの権利条約」にレベルアップしよう!
知ってるから知ってるへ、と同時に、「知ってるから学ぶへ」だとも思った。「コドモノケンリジョウヤク」から、少しでも「子どもの権利条約」に近づくために。
日常的にみられる光景
私が意識していること
そう考えたら、私が日常的に子どもと関わっている家庭、仕事先の保育園。さて、そこでは子どもの権利がきっちり保障されているだろうか?
家庭のこともしっかり振り返るところなのだろうけど、私と私の子どもとのかかわりより、仕事先の「他保育士と子ども」のかかわりのほうが第三者的視点でいられるので、ここでは家庭のことは割愛(繰り返しになるけれど、家庭もしっかり振り返ることも大事だとは思っている)。
私はほとんど乳児クラスの補助に入るので、接するのは乳児。訳も分からず他の子につかみかかりにいったり、おもちゃを投げたり、注意しているそばから別の子が今注意したことをマネしたり。こんなのはほぼ毎日当たり前にある。
そして、これら注意を受けることが多い子・少ない子。
あるとき。
「もう、あの子はあかんわ~。何度言っても聞かん」
この「あかん」って、どういう意味?
あるとき。
「言っても聞かないんなら、こっち(おもちゃが少ない場所)にいとき!」
え? 罰を与えるの?(この場合の罰=おもちゃで遊ばせない)
あるとき。
「〇〇ちゃんは、言うこと聞けない赤ちゃんなのかな~。じゃあ赤ちゃん組にいこうか」
確かに年齢は小さいけれど、「赤ちゃん」って、この子のこと侮辱してない?
これを上役に言えない私も私で同罪なのかもしれない。でも、これが日常的にあるのも事実。これ、不適切保育ではないだろうか? と思うのだけど、保育士としての現場歴がやっと1年になるかどうかの私が言える立場なのだろうか? と、ためらってしまっています。
これを、子どもの権利条約に照らし合わせてみると・・・。
★ 保育園は児童福祉施設であって教育機関ではないよ、という指摘はあるかもしれないけれど、私は第29条は、教育と謳わなくても、ひとりひとりの成長にあたって大切だと思う。
さて、上記の発言は適切だと言えるでしょうか。児童福祉施設、子どもにかかわる施設。子どもの権利についてはしっかり考えられなければならないし、何なら保育士資格の課程の中でも、ちゃんと出てきます。
これを踏まえているのであれば、子どもを否定するような言葉、保育者の行動は、あってはならないこと。・・・であるはずなのに。
だから、とりあえず私は決めているんです。
「あかん」が、「ああ、敵わなんな~」という意味ではなく、ダメだという意味だと仮定して、
「子どもに『あかん』なんて言わない」。
これを少し広げて
「子どもを辱めるようなことはしない」。
これがいいか悪いかは、わかりません。でも相手は、これからどんどん伸びる、どんどん輝く、小さな芽だったり原石だったり。それを摘み取ったり枯らしたり、傷つけたり砕いたりするようなことは、したくない。
振り返ってみて
気がついたら、フォーラムから1か月。ちょうどこのフォーラムに参加する前から上記のようなモヤモヤが大きくなり、その状態でフォーラムに参加。大恩人に会ったり、フォーラムに参加する中で、さて、私としてはどうしていくべきだろうか? というのをものすごく考えた気がします。
やはり今は、もっと知っていきたい。「コドモノケンリジョウヤク」から「子どもの権利条約」。知って、子どもにとってどうするのがいいことなのだろう? と、常に悶々・モヤモヤと考え込みたい。
そして多分、この考え込むのは、苦にならない。
なんでかって? だって、子どもが大好きだから!
大好きな子どもが、よりよく輝き、伸びることができる土台を整えたいから!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?