見出し画像

尾道に髪を切りに。文化人類学に想いを馳せてみた。


尾道に髪を切りに。こちらに引っ越してから習慣になっています。福山から尾道は電車で20分くらい。美容室は福山にもたくさんあるのに、わざわざこんなことをしているのには理由がある。

まあ理由は、会いたい人がいてお喋りをして、さっぱりしたついでに尾道をぶらぶらするということなのですが。。

今回はそんな私の日常の中の「尾道」を書いていこうと思います。


――尾道が好き

尾道は、大学の頃に尾道市立美術館で学芸員研修をしていた経験があり、とても印象に残っていて好きな街。(この研修がまたとても風変りで、素敵な経験だったのでいつか文字に起こしてみたい。。)

ちなみに美術館は、千光寺公園(山の上)にあるので毎日「え・・この勾配ありえない」というような坂道を登って通ったのものいい思い出です。

画像1


――そして、なぜヘアカット。

もともと私が東京で15年くらい担当して頂いたスタイリストさんから、東京から尾道に移住した友達がいるからぜひ紹介したい!と言われたのがきっかけでした。

東京芸大卒なのに敏腕美容師さんー面白い人だから是非会ってと。
私より1年前から移住、その辺りのお話も聞いてみたいと思い、連絡を取ってみたのです。

紹介してもらった美容師さんは、普段は他のサロンでがっつり勤務しているのだけど、ゆっくりお話したいからと、ご自宅の古民家でカットしてもらうことに。

シャンプー台も無いけど、アトリエのような絵画やアート作品に囲まれたお部屋でおしゃべりしながらカットしてもらうのが楽しくて!娘もお気に入り。

あと流石のセンス、笑顔と優しい雰囲気ですっかり虜になったのです。

そして、2020年11月に古民家の一部を改装してサロンオープン!※こちらは日・月曜のみ営業

パートナーさんもアーティストさんで、内装などはほぼデザインされたそうです。作品の中に飾ってあった千円札は、7時早朝カットで訪れた初めてのお客さんのおばあちゃんが置いていったもの。こういうのもアート作品にしてしまうのは流石としか!ストーリー全てがほんわか温まります。


画像8


東京出張の際に、ついでに美容室に行っていた夫もこちらにお願いするようになり、今では家族みんなの髪の毛を切ってもらってます。
日曜に久しぶりに予約!ちょっと間が空いてしまい、みんなボッサボサ(笑)

◆美容師さん「最近どこかお出掛けできましたか?」

◇私「いやーどこも行く気になれないですよね。あ、でも麦の収穫行きましたよ~」

◆美容師さん「え!麦?!」チョキチョキ…✂

画像3


ーー文化人類学とは

サロン内に置かれた本がいろいろ面白いんですが、文化人類学の本が気になり手に取ってみた。私の中で「文化人類学」が全くピンとこなくて、誰がどんな事に興味を持つと学びたくなる対象になるのかな?という話題に。

人類学は一般に、人類の進化や生物学的側面を研究する自然人類学と、人類の社会的・文化的側面を研究する文化人類学 (Cultural Anthropology) あるいは社会人類学 (Social Anthropology) に大別される。文化人類学の名称はアメリカにおいて用いられ、イギリスおよび多くのヨーロッパ諸国では「社会人類学」の名称が用いられてきた。他のヨーロッパ諸国や日本においては民族学(英語圏での Ethnology、ドイツ語圏での Ethnologie)の名称も用いられている(民族学を一分野とする場合も多い)。民俗学(Folklore)もまた隣接分野として共通の研究テーマを共有することが多い。
※Wikipediaより


なんか、国によっても違うんですね

美容師さんが、美容専門学校でも東京芸大でも文化人類学を学んだそうです。へー!!幅広い分野!(私ももしかしたら履修科目に入ってたのかな…汗)

◆美容師さん「大学の文化人類学でひとつだけ衝撃的な事を覚えてるんですけど、

裸で椅子だけ持ってる民族がいるんだそうです。」

◇私「!!!??」


世界は広いな…

裸の民族はいるというのはなんとなく知ってはいたものの、何故「椅子」なんだろう。私たちでいうとスマホみたいな必需品なのかな、身を守るものなのか、単に座りたいのか、代々受け継がれているものなのか。どんな素材の椅子?みんな同じものなのかオリジナリティのあるものなのか?

急激に興味!おお、この短時間でもなんか興味がわいてきた。

ひとまずGoogle先生に頼るけど、まあやらない方がよかったよね。検索ワードに苦戦

「裸、椅子」とかもう変なものしか出ないでしょ!w

民族とか歴史とかいろいろ検索したけど無理でした(笑)Googleでここまで苦戦したの久しぶりで面白かった。どなたか知っている方いたら教えてください。

原住民、民俗学、人間の本質みたいなものとか、もしかしたら私の好きなパンスペルミア説に通じる学問なのかな(飛躍)

美容学校では髪型の歴史なども学ぶみたいで、面白そうだなあと思った。その民族がなぜそれを選ぶのか。

画像4


思えば人って面白い。
なぜ尾道の崖の崩れそうなところに家が建っているのか、足首が悲鳴をあげるくらいの急勾配の坂道を作るのか、踏面がありえない幅の階段を作るのか。
なぜ古民家を改装してサロンにするのか、なぜわざわざ尾道まで髪を切りに行くのか。

集団の成り立ち、伝統、習慣と制度など人間に興味を持ってる人、全てに通じる学問なんだろうな。フンワリと考えてみた。

――ヘアカット終了。

夫よ、、さっぱり。

画像4

娘は毎回髪のお掃除をしてくれます。髪の毛専用のホウキ、面白いみたいです。

画像5

面白くて、ゆったりした雰囲気になれるのって尾道独特だと思う。

なかなかオープンしないカフェ、
18時からしか開かないアンティークショップ、
工務店の大工さんが怪我したので数か月ほったらかしの店舗、
深夜にしか開かない古書店…

尾道特有の文化と人なのかな

画像9

ゆったりしていて余白が多いし変なものが多い。それが良い。生産性や効率を考えてマスタープラン通りに!ギラギラなものも好きだけど、だんだん疲れてきて自分の輪郭がぼんやりしてしまう。
ちょっと時間の流れをチューニングしたい人は尾道おすすめです。

私もいつか尾道で、日曜日だけ開く役に立たなくて変だけどちょっと部屋に置いてみたいもの屋さん、やろうかなw


楽しい気持ちが日常になる

↓↓「それから」


↓↓「尾道市立美術館」



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?