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パナソニック製電気自動車は実現するか

[要旨]

パナソニックは、自動車電機メーカーのテスラに電池を納品していますが、パナソニックはモーターも製造しているので、自社で電気自動車を製造できる能力があります。そういった機会を逃すことはもったいないことであり、日本の会社に製品開発力の高い会社があれば、日本の製造業の競争力はさらに高まるものと思われます。

[本文]

先日、精神科医の和田秀樹さんが、ダイヤモンドオンラインに、パナソニックに関する記事を寄稿しておられました。「ダイソンの掃除機も、『高額な掃除機など誰も買わない』という、巷の予想に反して、大ヒットした商品です。日本の消費者にも、『高くても欲しい』という気風が残っていたということです。ダイソンはイギリスの会社です。日本の電機メーカーになぜ同じことができなかったのか、歯がゆさを感じずにいられません。たとえばパナソニックなら、ダイソンと同じものがつくれたはずです。

ついでに言うと、パナソニックは世界に先駆けて、EV(電気自動車)を量産できる会社だったと思います。電池がつくれて、モーターもつくれるのですから、技術はそろっています。しかし、現在、同社がしているのは、アメリカのEVメーカーであるテスラに電池を売ることです。世界に冠たるテスラのEVに装着できる電池をつくり、向こう数年でさらに増産するという情報を、同社や報道記事は、明るいトーンで伝えています。しかし、それを喜んでいていいのでしょうか。『EVそのものをつくれたはずなのに』と悔しがるべきではないでしょうか」

私も、和田さんのご指摘はもっともだと思います。日本でも、9月に、ソニーグループとホンダが、電気自動車を共同で開発する新会社を設立しています。パナソニックも、別の日本の自動車会社と電気自動車を開発するビジネスチャンスがあってもおかしくないと思います。確かに、日本の製造業の技術力は優れているので、それだけで競争力を高めることができるという面もありますが、製品開発力があれば、もっと大きな付加価値を得ることができるようになると思います。ちなみに、ダイソンのような会社は、日本にも、任天堂、無印良品、バルミューダなどがあります。こういった会社が増えてくると、日本のGDPが上昇し、より豊かな国になっていくと思います。

2022/12/3 No.2180

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