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【詩】 大河だ

大河だ
水はない
あるのは底なしの闇
暗くはない
流れる星星のおかげ
わたしの何千倍もの大きさの
金平糖型ではなく
かわり玉のように丸い
光を放つ星星
星の間を小舟でゆく
オールは闇をかき
星を精いっぱい突き押す
星の大きさに圧倒されながら
進む
あの人に会いに
数多あまたの星の向こうにいるはずの
あの人に会いに
ちっぽけなわたしは進む
ほんとうにあの人かしら
星の彼方は
ほんとうにあの人かしら
何かちがうもの


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