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フィリピンの怖い話

フィリピンの知人・C君にオカルト好きであることを伝えると、フィリピンの怖い話をいくつか披露してくれた。これまで海外のオカルト話を聞く機会があまりなく、非常に興味深かったためここに記す。

◆フィリピンの有名な怪異

・Tikbalang ティクバラン

天気雨のことを日本では「狐の嫁入り」と言うんだよ~、というような話をしていたところ、C君が紹介してくれたのがこのティクバランである。
おそらく天気雨とも関係があるのだろう。
頭が馬、体が人間という、フィリピン全土で信じられている伝統的なモンスター。

「ケンタウロスの逆バージョンみたいな感じかな?」
と思ったけど、見せてくれた画像は想像の10倍くらい怖かった!
ファンタジー感全くないよ!ホラー100%だよ!
めちゃくちゃムキムキだし……
これは子どもが見たら泣く。
森の中にいる凶悪な奴らしい。

・ホワイトレディ

C君は「日本で言うと貞子のようなもの」だと言っていたので、白い服を着た女性の幽霊のようだ。
目撃すると事故やケガなど、不幸なことが起こるとかなんとか……
「見たら呪われる」的な感じは確かに貞子っぽい。

・カプレ

こちらもフィリピンの伝統的なモンスター。
足がものすごく大きくて、タバコが好き。
好物のタバコや食べ物を供えれば何もしないが、もし持っていなかったら、森の中で同じ道を堂々巡りする羽目になる。
シャツを裏返しにして着ると抜け出せるらしい。
なんだそりゃ(笑)

◆C君の本当にあった怖い話

ここからはC君が実際に見たり体験したりした話だ。

・大学に出る幽霊

C君の街で2番目に頭がいいと言われている大学では、最近新しいキャンパスが造られた。
噂では、工事中に何人か亡くなっているらしい。
人気のない建物では、誰も触っていないのに勝手にドアが開くといったことがよく起こる。
そんな「少し奇妙なできごと」が起きた場所の近くを通って、鏡を見ると……
肩越しに霊が映っているのだと言う……

・ドッペルゲンガー

友人のドッペルゲンガーを目撃したことがあるらしい。
(なぜそれが友人ではなくドッペルゲンガーだとわかったのかはよく聞き取れなかった。)
ちなみに目撃後、友人には特に何も起こっていないそう。

・停電のバンガロー

ドッペルゲンガーつながりで、C君がしてくれた話だ。
ある時C君は、家族と森の中にあるバンガローを訪れた。
田舎ではよくあることらしいが、発電インフラが脆弱なため、夜間は計画停電が実施されている。
そこでC君家族は1階のリビングに集まり、キャンドルの灯りを頼りに過ごしていたが、しばらくすると、妹のものらしいか細い声が聞こえた。

「……お兄ちゃん、助けて」
C君は5人兄弟だった。誰かが1人で別の部屋にいるのかもしれない。
C君と父はすぐにキャンドルを手に取ると、注意深く全ての部屋を確認していった。
1階にはいないようだ。
C君は2階へと向かった。キャンドルの灯りが届く範囲以外は何も見えない。

「お兄ちゃん……」
姿はギリギリ見えなかったが、手を伸ばせば届きそうな距離から、また声が聞こえた。
よかった。2階にいたのか。
しかしその時……

「お兄ちゃん!どこにいるの!?
 1人でいなくならないでよ!」
1階から妹の怒鳴り声が聞こえてきたのだ。
妹が1階にいるなら、目の前にいる声の主は、誰……?
確かめることもなく、C君は一目散に階段を駆け下りた。
妹は最初からリビングを出てなどいなかったという。

……いやC君の体験談が一番怖いわ!
めちゃくちゃ鳥肌立ったわ!
フィリピンは森にまつわる怪異が多いというのは興味深い。

【おまけ】

・光る紙男
以下は、C君のほん怖に対抗して日本勢が語ったほん怖である。

ある夜、Sさんは残業をしていて遅くなってしまった。
自由が丘駅近辺のとある道は、夜遅いためか街頭の灯もなく非常に暗い。
Sさんがスマホを見ながら歩いていると、男が1人向こうから歩いてくる。
すれ違ったときにふと違和感を覚えたSさんは、男の方を見た。
男はなんと光っていたのである。しかも、紙のようにペラペラで厚みがなかった。
おわり。

意味が分からないし落ちもないことが逆に怖いし実話っぽい!
特に害はなかったようだが、なんだったんでしょうね……
現代の一反木綿だったのかもしれない。

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