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学生は「総合型選抜」をどう思っている? ROJEメンバーに聞いてみた! 【五月祭教育フォーラム2024 「再考・総合型選抜 ~評価されるべき『学力』に迫る~」 特集】

この記事では、五月祭教育フォーラムを主催するNPO法人ROJEの学生メンバーに、本フォーラムのテーマである「総合型選抜」のイメージや入試体験について聞いてみました!

五月祭教育フォーラム2024概要

五月祭教育フォーラム2024「再考・総合型選抜 ~評価すべき「学力」に迫る~」

◆日時:2024年5月19日(日) 14:00~17:00
 (アフターイベント    17:00-17:30)
◆場所:東京大学本郷キャンパス 法文2号館2階31番教室 or Youtube Live
◆参加費:無料
◆ゲスト登壇者:
倉元直樹(東北大学高度教養教育・学生支援機構 高等教育開発部門入試開発室 教授)
後藤健夫(コラムニスト・教育ジャーナリスト)
佐々木隆行(山形東高等学校 教育企画課長)
(五十音順・敬称略)
◆学生登壇者:
谷津凜勇(カリフォルニア大学バークレー校1年)
◆パネリスト:
鈴木寛(東京大学公共政策大学院教授/慶応義塾大学SFC特任教授/NPO法人日本教育再興連盟代表理事)

お申し込みフォーム▶https://forms.gle/R7tqyVSJj5WKydBv6

【五月祭教育フォーラムとは】
五月祭教育フォーラムとは、東京大学の五月祭内で開催される日本最大級の教育フォーラムです。2006年から毎年開催されており、今年で19回目を迎えます。当フォーラムでは、その時々に即した教育の課題をテーマとして扱い、多くの方々と教育について考えます。昨年は「個別最適な学び」をテーマに熱い議論が繰り広げられました。
コロナ禍以前には800人以上が来場したビッグイベントで、近年はオンライン配信も併用し、場所を問わず多くの方にご参加いただけるようなフォーラムになっております。教育界の著名人を登壇者として招き、参加者の皆様とともにこれからの教育について考えるフォーラムです。教育に興味を持つ学生が主体となって運営しているNPO法人日本教育再興連盟(ROJE)が主催しております。

▼五月祭教育フォーラム2024特設ページはこちら
https://kyouikusaikou.jp/lp/mayfeseduforum2024/
▼弊団体HPはこちら
https://kyouikusaikou.jp/
▼五月祭教育フォーラム公式Xはこちら
https://twitter.com/roje_mayfes




総合型選抜に対するイメージ

NPO法人ROJEのメンバーに、フォーラムのテーマである「総合型選抜」から連想する言葉とそれに対するコメントを挙げてもらいました!

「総合型選抜」と聞いて思い浮かぶ言葉は?

試験内容

  • 小論文

→経験ベースで、経験がないと書けないのではないか。


  • 面接

→自分が大学に入ったら大学にどんなメリットがあるか。
 個性や社会性が必要なのではないか(無個性は個性ではないのか?)。
 試験官の方によって左右されそう。
 話術が見られそう。


  • 志望理由書

→明確な志望動機が必要なのではないか。
 将来や、大学に入った後の自分について深く考える必要があるのではないか。
 卒業後の展望がはっきりしてないといけないのではないか。

ほかにも、「体験授業を受けて、それをもとに試験をする」という経験談を話してくれたメンバーもいました。

求められる力など

  • ボランティアや部活動などの課外活動の経験

→地域差が生まれるのではないか。


  • 探究活動の成果

→社会問題への課題意識も必要なのではないか。


  • 自己アピール

→就活に似ているのではないか。

ほかにもこんな意見がでました!


  • 興味分野の予備知識


  • 英検などの資格


  • 共通テスト併用型だとテストの点数も求められる。


  • 自己プロデュース力

全体的なイメージ

  • 必要な対策が多そう。

→一般入試の勉強と平行して準備を進めていくのは大変。


  • 一般入試より倍率が高そう。

→「志望校合格のための1つの手段」と考えている人も多いのではないか。


  • 先生との面接練習は先生の負担が大きい。

→自分の志望校を受験した人を過去に何人見てきているかで地域間格差が生まれるのではないか。


  • 評価のブラックボックス化

→尺度が数値化されていないので補欠合格のボーダーも曖昧になってしまいそう。

ほかにもこんな意見がでました!


  • 一般入試を諦めた人、苦手教科がある人が総合型選抜を受けるのではないか。


  • 総合型選抜で合格して入学した人は一般受験の人と比べて学力に差が生まれるのではないか。

受験期に感じた「格差」

「あまり格差は感じなかった」と回答した人の意見

  • 都内私立高校に通っていたので、あまり格差は感じてこなかった。受験をするのも当たり前、行きたいところに行くのも当たり前だった。受験方式なども個人の意思が尊重されていた分、先生による受験指導は一切なかった。

「経済格差を感じた」と回答した人の意見

  • 都内出身なので高校受験から様々なレベルの学校があり選択肢が充実していた。それにより自分に合った学校を見つけることができるが、経済的な背景で私立校を受験できなかったり安全なレベルを目指していたりする人はいた。

  • 地方出身で、受験のために会場まで高額な交通費がかかった。宿泊費を抑えるためには何回も行き来する必要があった。

  • 一人暮らしはお金がかかるため、実家から通えることを条件に大学探しをした。

  • 兄弟がいるため、親からは国立大学に進学してほしいと言われていた。

「情報格差を感じた」と回答した人の意見

  • 地方出身で、県内の大学情報は豊富だったが県外の大学情報は遠方になればなるほど少なくなっていった。また、受験直前期には、先生に指導経験が無かったり、地方受験できない大学があったりし、格差を感じた。

  • 地方出身で、高校の先生は地元の大学を卒業した先生がほとんど、同級生も近くの大学を志望している人がほとんどだった。

「通っている高校の方針に左右された」と回答した人の意見

  • 難関大学の中で高校側はA大学を強く勧めていたので、同程度のB大学を志望していた人が情報格差を感じていた。

  • 通っていた高校に理系の人や医学部志望の人が多かったため、理系向け講座は多く開講されていた一方で、文系を志望していた人は軽んじられていると感じていた

「体験格差を感じた」と回答した人の意見

  • 地方出身で、塾や予備校がほとんどなかった。

「価値観による格差を感じた」と回答した人の意見

  • 文系よりも理系が優れている、私立大学よりも国立大学の方が優れているという風潮を感じていた。

  • 地方では、親御さんから地元に残ってほしいと言われている人が一定数いた。それにより、首都圏の難関大学を目指せる学力がある人でも、地方の中堅大学を志望している人もいた。

私たちの受験体験

入試方式をどうやって決めた?

一般選抜(センター試験・共通テスト利用型を含む)

  • 一番自分が勉強してきた成果が出せると思ったから。

  • 志望学科の推薦入試が無かったから。

  • 国公立大学を志望していたから。

総合型選抜・公募型選抜・学校推薦型選抜など

  • 合格の可能性を広げるため。

  • 評定や実績を入試に活かすことができるから。

  • 自分が志望大学に行きたい思いを直接伝えたかったから。

  • 総合型選抜の対策を平行して進めて、もし総合型選抜で合格できなくても、一般選抜で合格できる自信があったから。

今の「総合型選抜」に賛成?

賛成

  • 各大学が設定するアドミッションポリシーの違いが評価の多様さを生んで、専門学校からの大学進学もより容易になるから。

  • 多様な学生、学修に意欲のある学生が集まるから。

  • 大学での学び方に直結する力を問われるから。

  • 現在の総合型という仕組みにより、学力以外で秀でたものを持っている人、その学校に寄与できる人材が合格することは合理的だと思うから。

  • 机上の勉強にとらわれず、学びを楽しいものとして捉えたり、将来を深く考えることに役立つと考えるから。

  • 「研究」をする大学において、学力以外の面も重要視されるべきだと思うから。

  • 入試の形式は大学ごとの裁量で自由に決めればよいと思うから。

どちらともいえない

  • 学力のみならず総合的に人柄を判断しているが、結局のところ今までの育ちを総合的に判断しているようで、格差が広がりそうだと感じるから。

  • そもそもどのような仕組みか詳しくわかっていないから。

  • 一般的な受験方法とはまだいえないと思うから。



いかがでしたか? フォーラムへのお申込みはこちらから!https://forms.gle/R7tqyVSJj5WKydBv6


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