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SiCへのあくなき挑戦!~性能・品質の向上を目指して~

ローム社員に、業務のやりがいや仕事への想いを聞いてみました。今回ご紹介するのは、福岡県のローム・アポロ筑後工場に駐在しているパワーデバイス事業本部のYさんです。

《プロフィール》
・入社:2023年キャリア入社(学生時代の専攻は物理系)
・拠点:ロームの社員としてローム・アポロ筑後工場に駐在
・所属部門:パワーデバイス事業本部 SiCデバイス事業部

担当業務を教えてください!

私は「次世代SiCパワーデバイスに適用するゲート絶縁膜形成プロセス技術の開発」を担当しています。SiCパワーデバイスの性能指標の1つである ”オン抵抗” は、MOSチャネル移動度を上げることでさらに低減させることが可能です。また、大学等の研究により、MOSチャネル移動度を上げる方法として「現在量産時に用いられている熱酸化法によるゲート絶縁膜の形成プロセスを堆積法にすること」が有効であるとされています。ただ、研究と生産では大きな隔たりがあり、これらの技術をそのまま量産に適用することは不可能です。そこで、量産時でも安定して高品質なゲート絶縁膜が得られる最先端プロセス技術を導入し、お客様が使いやすい高品質・高性能なチップを提供していきたいと思っています。

仕事でやりがいを感じるときは?

仕事は、様々な人との協力の上に成り立っていると思います。そこに携わる人が多ければ多いほど仕事の難易度は上がりますが、信頼関係を構築しながら皆で丁寧にデータを積み上げていき、それが成果に繋がった時、大きなやりがいを感じます。一つ一つの仕事・人との出会いを ”一期一会” と思い、大切にしています。

自分の仕事が社会に貢献していると実感できるのは、「自分が開発に携わった技術が量産に適用され、過去の開発の技術と比較して優れていることを確認できた時」だと思います。ゴールへの道のりは長いですが、技術は日々アップデートしていくものですし、小さい改善でも積み重ねれば効果は大きいので、一つ一つの技術改善が大切だと感じています。

今の仕事において難しさを感じることは?

材料・プロセス開発において、誰もやったことがないことを最初に実行することは、大きな勇気と挑戦が必要です。日々の開発業務の中で取り組んだ技術のうち、99%以上は適用されないまま捨て去られます。勘と経験と度胸がものをいう世界です。ただ、誰もやったことがないことを実施して初めて大きな革新を生み出せるのも事実だと思います。うまくいかなかった時、諦めずにそこからヒントを得て次に繋げていくのは難しいものですが、とにかく最後までやり遂げることが重要です。

ロームに転職を決めた理由は?

前に所属していた会社が半導体事業から撤退したことが、直接の理由です。そのような変化があったなかで、ロームがSiCパワーデバイス事業の拡大という勇気ある決断をしていることを知りました。SiCパワーデバイスの初期の開発から携わっていた私としては、「この事業領域で必死に頑張りたい!」と思い、ロームでの挑戦を決意しました。

勤務拠点の魅力や休日の過ごし方を教えてください!

筑後工場は、とてもいい人が多いと感じます。一般的な話でいうと、どこの工場でも量産品の優先度が高く、開発品を流動させることは後回しにされてしまいがちです。しかし筑後工場では、皆さんとても協力的に接していただいているので、開発を進める上で非常に助かっています。また、開発設備は最先端のプロセス設備や分析機器を導入しており、間違いなく最先端テクノロジーを開発できる環境にあると思います。もちろん、気力、体力は必要ですが…笑

筑後工場は筑紫平野の中に位置し、周囲には美しい田畑が広がっています。時間がある時に歩いて風景を楽しむことは、とても気持ちがいいです。田園に溶け込んだ風景の中にいると、日本が ”古来みずほの国” と言われている所以がわかる気がします。ゆっくりと風景が流れていくのを肌で感じ、最近では、20~30kmほど歩けるようになりました!

次の目標としては、熊本まで歩いて行こうと目論んでいます。その他、賑わっている久留米、博多も電車を使えば割と近いですし、福岡空港は規模が大きく、日本全国どこにでもアクセスが良いのが魅力的だと思います。

※記事内容は取材当時(2024年1月)のものです。


今後も、様々な拠点・部署に所属する社員へのインタビュー記事を掲載する予定です!
次回の投稿もお楽しみに…!


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