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トランプ大統領の再選確率を調べてみた(10月編)

以前「トランプ大統領の再選確率を調べてみた」を書いたのですが、それから1ヶ月ほど経ったので、再び調べてみました。

この1ヶ月ほどの間、テレビ討論会やトランプ大統領のコロナ感染などの出来事がありました。それらの要因によって予測確率はどのように変化した(または変化しなかった)のでしょうか?

予測確率まとめ

今回も前回同様、「再選確率を%で表現している」予測プラットフォームをまとめました。

まとめた予測プラットフォームは以下の通りです(太字は前回まとめなかったもの)。

予測市場:AugurPredictIt、IEM、Hypermind、Smarkets
Opinion Pool:PredictionGeeks、Metaculus、GoodJudgement
ブックメーカー:William Hill、bet365
独自モデル:The Economist、FiveThirtyEight

各予測手法については、前回の記事を参考にしてください。各プラットフォームでの予測確率をまとめたのが下の図になります(ただし10/11作成時での予測値になります)。

米大統領選予測まとめ 2

1ヶ月前との違い

多くのプラットフォームでは1ヶ月前より確率が低くなっています。その要因について特定することは難しいですが、予測市場やOpinion Poolでは、トランプ大統領テレビ討論やコロナ感染およびその後の言動などが評価されていないと言えるでしょう。

またアメリカでは多くの世論調査がバイデン氏優勢を裏付けており、The EconomistやFiveThirtyEightなど世論調査の結果を用いて予測する方式ではトランプ氏の当選確率は1ヶ月前に比べて大きく下がっています。

賭けサイトの予測は正確??

先日、次の日経新聞が大きな注目を集めました(日経新聞10/8のデイリーアクセス9位)。

ここで言われている「賭けサイト」とは「予測市場」のことを指します(PredictItは政治関連の予測を行うアメリカの予測市場です)。

一般に選挙の結果などを予測する場合は、それが顕著に反映される金融商品の価格などから予測を行いますが、予測市場は当選確率をダイレクトに予測することができます。予測市場では証券化された予測が市場で取引され、その証券の価格が確率を表すというものです。

しかし、この記事に関してSNS等で多くコメントされていたのは「賭けサイトの予測は正確なのか?」という点でした。予測市場は、理論的には「効率市場仮説」を根拠にしており、価格(=確率)はその時点での情報に基づいた正確なものです。実証的にも、数多くの研究においてその予測精度は評価されています。ざっくり言って、「必ず正確というわけではないが、専門家の予測よりは精度が高い」くらいの予測精度であることが確かめられています。

また、Twitter上でも気になっている人が多かった、「2016年時との比較」はこちらで確認できます。

予測市場に関しては次の記事を参考にしてください。

さいごに

このnoteでは10/11時点での様々な予測プラットフォームで予測された「トランプ大統領の再選確率」をまとめてみました。今回調べた予測の多くではトランプ氏の再選確率は低くなっていますが、0%と予測されていない限り「再選の可能性はある」ということを意味しています。

最後に上に挙げた予測プラットフォームの中で、PredictionGeeksだけが日本で運営されているものです。また、日本で唯一の集合知予測を行っているサービスです。政治経済やテクノロジーの予測を行い、予測精度が高いユーザーには賞金のチャンスがあります。興味がある方は是非ご参加ください!


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