4/15Mリーグ観戦記振り返り「不運」

4/15に行われた、Mリーグセミファイナル・第2回戦の観戦記を担当しました。

試合の振り返りなどにご一読いただけましたら幸いです。

https://twitter.com/kinmaweb/status/1382823710143389696

自分ルールの撤廃

僕は基本的に、レギュラーシーズン終盤戦以降は「勝った選手をメインにする」と決めていた。

この先は、内容よりも結果が特に重要となるからだ。

しかし、この試合で最も印象に残ったのは、勝った黒沢選手よりも勝又選手。

最善手と思われる手を打ちながら、ことごとくそれが空振る様は見ていて本当にキツかった。

おそらくそれは僕以外の視聴者も一緒だろうし、そこで無理やり勝者を記事にするのも違う。

同日担当のゆうせーさんに確認したところ、黒沢選手メインで書くとのことだったので、自分の印象を大事にして勝又選手の原稿を書くことにした。

僕は自分で決めたルールや決め事にとらわれすぎるところがあるのだけど、それが無駄、あるいはデメリットになることは先日学んだばかりだ。

不条理

記事に対し、最初につけたタイトルは「麻雀が勝又健志に牙をむいた夜」だった。

ただ、これではいまいちなんのことやら分からない。

そこでいろいろ考えた結果、「不条理」という言葉を思いついた

「不条理」は、手元にある広辞苑によると「道理に反すること。不合理なこと。背理」「実存主義の用語で、人生に意義を見いだす望みがないことをいい、絶望的な状況、限界状況を指す」とある。

もちろん、麻雀において山9のリーチがアガれないのは、可能性としてあり得る。

その意味では、別に道理に反しているわけではない。

ただ、それが今でなくてもいいだろう、と。

EX風林火山のおかれている状況も考えると絶望的な気持ちにもなりたくなる状況、それを表すのにより適切な言葉は、納期までには思い浮かばなかった。

ワードチョイスは、物書きにとって永遠のテーマだ。

特に、限られた時間で書かなければいけない場合には。

勝又選手の姿勢

すごく興味深かったのは、インタビューで松本圭世さんから山9がアガれなかったことを伝えられた勝又選手の姿勢だ。

「山1を一発ツモすることだってありますからね」と。

勝又選手ほどのキャリアがあれば、過去に同じような経験はいやというほどしてきているはずだ。

そして、その逆の幸運についても。

だから当然心はざわついているだろうけど、必要以上に取り乱したりはしない。

その心の持ちようは、細かいことでいちいちブレる自分が見習わなくてはいけないものだと感じた。

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