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これがベンチャー企業の採用戦略だ!~成功要因は“見極め”と“惹きつけ”の全方位設計~

ログシーキャリアコンサルタント&広報担当 鈴木さくらです。

いよいよ来週から新入社員が入社しますね。

弊社では今回、初めての新卒採用を実施しました。東京と大阪の各拠点で一名ずつ入社・配属が決定していて、4月からスタートダッシュを切れるように前倒しで研修&インターンシップを実施しています(すでにテレアポで初アポ獲得!)。


勤務終業時には日報を書いてもらい、それぞれ上長がフィードバックをしていますが、それがまた本当に一生懸命で・・・。日報・週報マニアの私は読むたびにいつも「がんばれー!」とエールを送っています^^

さて今回は、大阪支社長の菱沼にインタビューを行い、初めてにもかかわらず、大成功した中小ベンチャー企業における新卒採用戦略を大公開します。

創業当時から各社様に対して採用支援を生業としている弊社だからこそ、自社採用で失敗するわけにはいきません笑。

大手企業とは異なった中小ベンチャー企業ならではの採用戦略をしていくことで、自社が求めていた人材に巡り合い、相思相愛になり、採用に成功したという弊社の成功事例をどうぞご参考になさってくださいね。


■明確なペルソナ設定がスタートの肝!

今回は以下のようなフローで進めていきました。

【全体の採用フロー】
1)ペルソナ設定
2) ダイレクトリクルーティングの活用
3)1次面接
4)1週間の有給インターンシップ
5)最終面接(プレゼンと面接)

上記のフローではどれも大事なフェーズなので、「ここまで見せちゃうの?」というくらい、詳細にポイントをお伝えしてまいりましょう!


1)ペルソナ設定

4月で設立2年目を迎える大阪支社での最大のミッションは「支社長の右腕を1名採用すること」。どういった人を右腕にしたいか明確にすることが最初の肝でした。

支社長の菱沼は「すぐに数字を上げられる中途採用か、育てていく新卒採用か、その2択だった。最初は即戦力のある右腕がほしいと思ったけど、自分自身がまだ25歳ということもあり、売上や組織体制を含め、一緒に大阪支社を盛り上げていけるような人にしようという結論に至り、中途よりもパワフルでパッションのある新卒を採用しようということになりました」。

パワフルでパッション・・・(そこをもう少しこう、支社長?)具体的にはどんなペルソナを思い描いたのでしょう?

「たとえば、将来独立したいと思っているとか、学生時代に主体的に行動をして何かに取り組んで結果を残したとか、熱量が高くて成果と成長に貪欲な学生をペルソナにしました」。


2)ダイレクトリクルーティングの活用

採用ツールとしては、今回1名のみの採用だったため、ダイレクトリクルーティングツールであるOffer Boxを活用しました。上記のペルソナに合う学生を片っ端から探していき、プロフィールを熟読し、厳選してスカウトメールを送信。

母集団形成を強化することが目的ではない(そもそも採用リソース的に難しい)ので、スカウト文面も、学生のプロフィールである一部分をピックアップするのではなく、自己PRもガクチカも網羅的にピックアップして、「あなたの〇〇が弊社の△△に合って活躍できそうだと思うからオファーを送りました」と、学生の心に届くよう超具体的に想いをしたためながら一人ひとり作成したことも大きなポイントです。

実際に採用された本人に聞いてみると、「ほかの企業よりもすごく具体的に書いてくれていて、プロフィールを全部ちゃんと見てくれてるんだと感じてうれしかったです!」と話していました。


■お互いの相性とカルチャー&業務マッチングを見極める

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3)1次面接

大阪支社を支社長と二人で盛り上げていくために、注目したのは「僕と相性が合うかどうか、そして一緒に組織をつくっていきたいと思っているかどうか」。

菱沼は「営業のインターンをして、これぐらいの売上数字を上げましたといったような学生も何人もいて、一瞬魅力的ではありましたが、設定したペルソナに立ち返るとズレが生じていたんですよね。営業の数字には興味はあるけど、支社を制度含めて一緒につくっていきたいという気概がちょっと感じられなかった。営業の経験は入社してからいくらでも積めるので、活動の種類問わず、主体的に活動している学生なのかを見ていきました。その活動から自分にとってどういう収穫があったのか、どう成長できたのか、社会人になってどう活かしていきたいか、具体的に話せる学生を求めていました。言ってしまえば、経験自体は何でもよかった」。

活動を見るのではなく、あくまで人物を見ていく。そのあたりを1対1の面接で丁寧に見極めていきました。


4)1週間の有給インターンシップ

1次面接がクリアになった後は、1週間の有給インターンシップへ。人材ベンチャーでの営業職はどんな仕事なのか、支社長に一緒について実際に業務体験をしていきます。

ここで菱沼が主に見ていたのは、ペルソナとして設定した人物像と本人に齟齬がないかという点と、カルチャー&業務マッチング。

小規模組織ほど、カルチャーは色濃く反映されるため、カルチャーが合わないとお互いが悲劇になってしまいますよね。仕事やコミュニケーションを通して、カルチャーが本当に弊社に合っているか、そして当面は二人で切り盛りしていく必要があるために、人物としての相性も見極めます。

そして、カルチャーマッチングと併せて、業務内容におけるマッチングの見極めも重要。入社したら任せる業務を実際に体験してもらうので、「イメージと違った><」なんていう入社後のミスマッチを回避できます。弊社は営業たたき上げの代表山田を筆頭に、攻めの営業を強みとしているので、テレアポのリストアップ、トークスクリプトを活用しながらのテレアポ、トークスクリプトの改善、商談の準備や同行など、ベンチャーだからこそ隠さずすべてをさらけ出してインターンシップを行い、ミスマッチはなさそうか見極めていきました。

もちろんそれは学生にとっても同様ですよね。お互いの見極め期間としての大事な1週間の有給インターンシップです。


■いよいよ最終段階・・・互いに“惹きつけ”る最終面接

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5)最終面接

最終面接には代表山田が登場(ドキドキしますね!)。最終面接こそ、最も工夫を凝らしたフェーズです。なぜならば、以下のような周到に用意された3段階を経るからです(これは緊張しそう・・・!)。

①学生からの課題プレゼン
(代表と支社長から内容・評価・改善点について細かくフィードバック)

②なぜ支社長が当人と働きたいのか、学生の前で代表にプレゼン
(代表の眼差しはシビア)

③支社長が見守る中、代表が面接官となって学生を最終面接


①学生からの課題プレゼン

まずは、1週間のインターンシップを経て、学生は弊社がどんな会社なのかある程度把握できています。そこで、『現役学生が語る!エントリーしたい企業の選び方!』というテーマにて、企業の採用活動における課題を支社長と代表にプレゼンしてもらいました。

最終面接でありながら、実はこれもれっきとした業務体験の一つ。弊社は採用支援を生業にしていて、クライアント様の採用活動についてコンサルティングをしますので、その体験をしてもらいつつ、どのような企業の採用活動が実際の就活生に響くのか、また、今回実際に響いたのか共有してもらいました。

プレゼン後は、代表と支社長から内容・評価・改善点について細かくフィードバック。これも実際の入社を想定した疑似体験であるため、代表と支社長は新入社員に対して遠慮なく真剣なフィードバックをします。フィードバックを受けた学生はここでも入社後に上司からどのような指導を受けることになるのかイメージできますよね。

インターンシップのみならず、最終面接でも業務体験をしてもらい、全体を通して様々な角度から「この会社で働くということはどういうことなのか」という仕事理解につなげます。これは本当に大事なことで、表面的なインターンシップや若手社員の座談会だけでは仕事理解を深めることまでは難しく、リアルなイメージを描けないまま、入社後のミスマッチや早期離職につながることが多々あるからです。

中小ベンチャー企業ほどその打撃は大きく、またそれは本人にとっても同様なので、避けられることは事前に避けられるようにしたいですよね。


②なぜ支社長が当人と働きたいのか、学生の前で代表にプレゼン

お次は、支社長が当学生を前に、「なぜこの学生を採用したいのか」を代表に熱弁をふるう番です(なんておもしろいのでしょう!)。

その意図は「期待と評価と役割」の擦り合わせ。当学生が見ているという点が最大のポイントで、「私のこういうところを期待してくれているんだ、この1週間でそんなところを見てくれて評価をしてくれているんだ」ということを明確にわかることこそが、“惹きつけ”として働きます(学生にとってはうれしいですよね)。

さらには「入社したらそのような期待のもと、自分はこういう役割を担って支社長と一緒に大阪支社をつくっていくんだ」ということも入社前に理解できます。

入社前の段階から自分に対する「期待と評価と役割」を明確に理解できることで、弊社に惹きつけられると同時に、しっかりと学生の気持ちをグリップした動機づけにつながります。それが今回の選考の大きな強みと言えるでしょう。


③支社長が見守る中、社長が面接官となって学生を最終面接

学生と支社長のプレゼンをシビアかつ入念に聞いた後、代表のやるべきことは「意思の確認と価値観の擦り合わせ」のみ。最後の見極めをして最終的なジャッジをします。

このようなフローを経て、互いが相思相愛になり、晴れて弊社の一員になりました^^


■中小ベンチャーの採用戦略は「リソース不足を逆手に取った”見極め”と”惹きつけ”の全方位設計」

これまで弊社は中途採用が中心で、今回初めて新卒採用を実施しました。しかも、採用時期は昨年秋で、就活生の大半は就活が終わっているという状態。一般論でいくならば、母集団形成含めた採用活動が難しい時期です。ですが、まだ就活を続けている素晴らしい学生は確かにいるんです。

創業4期目、大阪支社創立1年目の弊社は、中小ベンチャー企業ならではの採用の戦い方をしたからこそ、2ヶ月弱という短期間かつピンポイントでペルソナ通りの新卒学生を採用できました。その最大のポイントは、「リソース不足を逆手に取った、採用フローにおける”見極め”と”惹きつけ”の全方位設計」でした。

大手企業は大手企業の採用戦略がある。中小ベンチャーは中小ベンチャーならではの採用戦略がある。創業以来、数々のクライアント様の採用支援を生業とするなかで、弊社のこれまでの知見が存分に活かされた初めての新卒採用でした。

中小ベンチャーの採用ご担当者様、よろしければどうぞご参考に!

この身長差がなんともいいかんじ♪


■編集後記

支社長の菱沼から今後の大阪支社拡大についての意気込みをどうぞ!
「渡邊さんを採用した責任者として、彼女のポテンシャルを十分に発揮できる環境を整えて、二人三脚で大阪支社を大きくしていきます。もっと発展させて、大阪一の、いや、日本一の人材会社を目指します!」

すでにいいコンビです笑(安心)

(おしまい)



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