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最近の新入荷を紹介します!一気にチェック出来るPlaylistも更新。

みなさん、こんにちは。
いつもと変わらず最近の新入荷を紹介していきますよ。あ、でも文章でなく音楽が聴きたいよ!ということでしたらこちらから新入荷+再入荷Playlistを聴くことができます。ですが公開して数日経っているので売り切れてしまったレコードもございます。その点ごご了承ください。

最近はこの新入荷playlistを作っている時が楽しくてしかたないです。お客さんに勝負を挑んでいる感じがする。

紹介しているものをまるっと買って行ってくれる方や、このplaylistで紹介されてて買いました、という方が多いのです。嬉しいですねーいつもありがとうございます。一応、流れも意識しつつ作っているのでSpotifyプレミアムの人はそのまま聴いちゃってください。

では、今回入荷したものの中からいくつかピックアップして紹介していきます!

カナダのインディーポップバンド、TOPSのArbutus Recordsリリースのデビュー作『Tender Opposites 』(2012)が、10周年記念としてリイシュー。廃盤となっていた作品なのでリイシューは嬉しい!

久々に聴き直しましたが、2010年代の空気感(言ってしまえば10年しか経ってないとも言えるけど)ってああこんなかんじだったなあと思い返す。その時代には、その時代の良さがある。多分今のTOPSとは全く別物に聞こえる人も多いんじゃないかな。彼らの地元に拠点を置くレーベルArbutus Recordsの空気感をはらんだ記念すべき作品とも言えます。

このバンドの良さは、うようよ漂うシンセ、ヴォーカルだけじゃない。シンプルなんだけどクセになるジャキジャキなギターフレーズとシンセが混ざり合うサウンドに、"そうそう、これがTOPSだよなあ"と。「Rings of Saturn」の憂さと歌謡曲っぽさに悶え苦しみ「Turn Your Love Around」のアウトロでアガらない人がいたらひっぱたいてしまうかも。やっぱりTOPSは凄いな、と再確認。とインディーポップシーンを代表するバンドの記念すべき作品(しかも名盤)は絶対に持っておくべきだ。そう、再び廃盤になる前に...。

大阪のドリームポップ/ インディーポップデュオStill Dreamsが、自主レーベルBe Here Now Recordsを立ち上げ2022年にリリースする最新アルバム 『New Life』。ゲームとアニメと漫画オタク愛が溢れてしまいドリームポップと日本的カルチャーが混ざり独自進化したド音楽は最高。軽い気持ちでレコードに針を落としたら最後、バキバキなシンセのフレーズにやられて無意識にヴォリュームを上げてしまった。

もろにオタクなMagdalena BayのようなシンセポップさとJ-POP的要素が合わさると、きっとこういう感じ。前作『Make Believe』のレビューには海外のシンセポップ的と書いたのだけれだど「Stay」のイントロが日本語で”いっせーのーせっ”と来たのが心奪われました。きゃりーぱみゅぱみゅのような、愛らしくって人懐っこいイメージがぴったりだ。また、80’sディスコテイストな「Shameless」のリード部分は、好きじゃない人はきっといないんじゃないかというほどグサグサ刺さる。ヴォーカルMaayaのキャラクターを最大限に生かすRyutaの作る曲展開、コードの使い方、そして各曲にフックとなるようなフレーズが散りばめられているのもポイント。

ドリームポップってなんだろう、とふと考えてしまうことがある。Still Dreamsの音楽は、夢うつつなんだけど、やたらと現実味がある。かのWashed Outはドリームポップやチルウェイヴを逃避の音楽と言っていたけど、ここにあるのは逃避だけじゃないのだ。(限定200枚です。)

カリフォルニアを拠点に活動しているSSW、Emily Yacinaの2nd。 これは、 Emilyが10年間の音楽活動の中で製作した曲たちを集めた13曲入りのコンピレーションだ。2022年発売、Danger Collectiveからのリリース。

人はいろいろな事やものに意味を見いだしがちだ。アルバムのテーマは?このフレーズの意味は?私はそういうのが大好きだけど、時々嫌になる。だから、そういうコンセプトに習うだけじゃなく、たくさんの楽曲の中からこれぞ!というものを集めたコンピレーションアルバムは嫌いじゃない。

Gia Margaretがベースで参加(なんと!)し、Jay Somがレコーディングに参加した「DB Cooper」は、彼女の友人でもありコラボレーターのEric Littmannを失った悲しみから生まれた曲。なんでも、彼はDB Cooper(未解決のハイジャック事件の主犯であるとされている)の生き様をよく話していたそうだ。Eric Littmannへの悲しみと、彼が話してくれたDB Cooperの会話を懐かしく思いながら、思い出を指でなぞるように歌われる1曲。

『All the Things』というタイトル通り、ここにはアーティストとしてのEmily Yacinaの全てがある。気球に乗って自由に、好きなように音楽を作ってリリースしてもらいたなぁと思うアーティストだ。いつ、どんな精神状態でも、どんな季節でも聴きたくなるような軽やかさがとても良い。

ボストンを拠点に活動をしているオルタナ/スロウコアバンドHorse Jumper of Loveの2022年作。Run For Coverからのリリース。Run For Coverのアーティストは、ひとつひとつが派手なわけではないんだけど、1度聴くと忘れられないアーティストが多くって、SadurnやSun Juneに続き入荷してみました。

穏やかなサウンドと混沌さが混ざり合っていく。まるで現実世界を裏から見ているような歌詞。自虐的で、でも本質を突き詰めている。「I Poured Sugar in Your Shoes」は非常にずるい曲。なんでかって、この曲を聴いた瞬間、Oasisを思い出したからだ(公式インフォには「Wonderwall」の影響が強いとも書いてあった。)

こういうビデオよくあるよねーと思って観ていたら観入ってしまったタイトル曲「The Natural Part」。アルコールが徐々に体に回ってなんとなく見ている世界がスロウになるように感じるあの感覚がモロに楽曲とマッチしている。
だれもOasisからは逃れられないのか…と思いながらもまんまと聴いてしまうのがオチだし、影響を受けつつも現代的なオリジナティティも確立しているのでもっとズルい。笑い声などを入れつつ、でも目はしっかりと今この瞬間を捉えている。なんだかよく分からないジャケ…そこもまたズルい!私みたいにまんまとハマってしまう人が続出したらすごく嬉しい。何百人に大声でオススメしたいというよりは、本当に好きな人にお勧めしたくなる音楽。

次世代ポップ、ここにあり!LAのMicaとMatthewによるエレクトロニック・デュオMagdalena Bayの2021年発売デビュー・フル・アルバム。Luminelle Recordingsからのリリース。昨年リリース時に初回入荷が秒速で売り切れてしまい、その後再プレスが遅延し…やっと再入荷できました。

グルーヴ感ありまくりのベースライン、メロディアスなピアノ、80〜90’sのディスコやファンクテイストなビート…どの曲を聴いても100点満点をあげたいくらいの完璧さ。元々は何とプログレッシヴ・ロックをやっていたという2人がGrimesなどのインディーポップ・ミュージックに感化され始めた音楽。Grimes以上のものを造ることができているのは、この二人でやっているからなのだと思う。AOTYとかを選ぶのがあまり好きではありませんが、私はこの作品を2021年の最高作に挙げたいです。

「You Lose! 」のビデオでは、レロトゲーム的なニュアンスの街中でゲームのキャラクターが出てきたりしてめちゃくちゃに楽しくて(それを捕まえるゲームがテーマ)、8bitなゲームやノイズまじりの解像度低めのサウンドを(意図的に)作り上げる徹底ぶり。そして「Hysterical Us」ではアヴァンギャルドな衣装に身を包んだ2人の不気味でファニーな世界観を、よりディープに感じることができるだろう。

常に最先端、オンラインな世界を造る一方で、懐古主義なマインドを持っているところもポイント。古き良いものに敬意を払いつつ、新しいものを構築していく様子がサウンドに現れている。散々没頭してレコードを聴き終えたあとは、オンラインを超えたリアリティのせいで胸がヒリヒリした。


今回は以上です!
少しでも気になるものがございましたら是非チェックしてみてください!

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