退職を決意した理由 その三
「Jony IveがAppleを去る」。デザイン界だけでなくビジネス界でも大きな話題になりました。翌日Apple株が1兆円分下がったそうです。そして予告通り年内に退職。
彼とは誕生日が一月も離れていない同い年。デザイナーとしてだけでなく、生き方にも注目していました。
皇帝のような地位と、10億円と言われる年収を捨てて、新しいデザイン・ファームを起ち上げると聞いた時は、驚いたと同時に納得もしました。
「Appleが革新的な製品を作れなくなったら?」という質問に「終わりにしますよ。その代わり、ぼくは自分のために、そして友人たちのためにつくるでしょうね。基準を下げるわけにはいきませんから」と答えています。
彼が下した決断はぼくに影響を与えました。自分の将来を考えるきっかけとなったのです。終わりはいつか来ます。「次にやるべきことを見つける旅に出よう」と思いました。しかもなるべく若いうちに。
これからの人生、今日より若い日はありません。
夏頃、人事と退職時期の相談を始めました。2019年12月から2021年3月までの数パターンで。上司と人事との三者会談が開かれ、そこで決定されたのが2019年12月でした。
部門は人員を増やしていたので、プロジェクトの状況から見ても人的リソースが足りる、との判断でした。「引き留められるかも…」という気持ちが少しはあったので、肩透かしにあったようでした。
しかし早く動けるよい状況になったと、前向きになりました。さて「次にやるべきこと」を早急に考えないといけません。そんな時「そうだ 京都、帰ろう」という考えが頭をよぎりました。
前々から引退したら京都に帰りたいと考えていたのです。
まとめます。理由は以下ですべてです。
1. やるべきことはやり切った
2. 経済的安定
3. 健康管理
4. 次にやるべきことを見つける旅
5. そうだ 京都、帰ろう
次回は京都のことをお話しします。
ぼくが京都のカフェのオーナーになるまで 004
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