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どうしてパリに来たのか? 〜遠かった〜

こんにちは。



前々回前回に続き、パリに来るまでの話です。





瞬間的にパリ行きを決め、家族や友人に宣言してみると、
驚きはするものの、割と普通に受け止められました。
でも内心では、不可解な気持ちだったのかもしれません。

というのも、結構な割合で
”行ったこともないのに、どうして留学を決める事が出来たの?”
と言われたからです。



ええ、もう、みなさんの仰るとおりでございます😂



学んだことのない専門教育を、言語の不自由な異国で始める。
あんまりメリットない、っていうかデメリットだらけですね。
自分でハードル上げてることにすら、今まで気付いていませんでした...
若気の至りって怖いwww

今、当時の僕に会ったら、”とりあえず落ち着け”と諭すと思います😂


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ただ、既にご存知のように、理屈で決めたことではないんですよね。
行き先だけクリアに見えてる状態なので、説明できないのです。
その年の流行語と同じで、”ビビビと来た” としか言えない。笑

ちなみに言っておくと、”行ったことのない土地へ留学する人間”
というのはそこまで珍しいものではないです。
むしろ多数派くらいな感じで、割とたくさんいます。



他に、こんな事を言ってくる人もいました。

”わざわざ良い学校を卒業するのに、全部ムダになる”
”私なら、良い就職口を選ぶけどなぁ”
"世の中そんなに甘くないからやめとけw"


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(おせっかいとは  容喙とは  それが何かみせつけて や るぅ〜♬)



近所のおっちゃん・おばちゃんにバイト先の人達、先生方。
仲良くさせてもらってましたし、とてもお世話になってましたが、
当時、この手の発言には本当に辟易しました。

とは言え、世間知らずで無鉄砲な若造が ”留学すんねん☆” とか言ってたら
何か言いたくなっちゃうんでしょうねぇ...





さて、留学するとなると、様々な情報を集める必要があります。



とは言え、昨今のように ”とりあえずググるか” というわけにはいきません。
なんせまだ、Googleが創業間もない時代😅
欲しい情報がすぐに見つかるような状態ではありませんでした。

では、どうやって欲しい情報を探したのか?
それをお若い方々へ向けて、ちょっと書いてみようと思います。
(需要はなさそうですが、書きます。笑)





まずは書店に行き、留学関係の書籍を手に入れました。
専門学校の前にフランス語の習得が先、というわけで、
まずはパリの語学学校を探さないと...

って、いやちょっと待て。


”いきなりパリだと遊び呆けるんちゃう?” (ロンドンで経験済みw)


そんなわけで、パリからそう遠くない地方都市を選び、
まずは落ち着いた語学習得に焦点を当てました。



書籍を読み進めると、現地の日常や慣習についての記述は色々ありますが、
各分野の学校紹介は ”さわり程度” で、詳細は記されていません。
それは何故か?


”詳しいことは、これらのエージェントさんへお問い合わせください” 


そう、あくまで留学エージェントへの導線、としての存在だからです。
詳細を書いて、直接連絡取られたらビジネスになりませんからねぇ...



実はロンドン短期留学の際に、留学エージェントを利用していたのですが、
まー、これが料金の割に仕事しなくてですね。笑

そんなわけで、自分でやってみる事にしました。
節約した費用は、留学資金に回せますし。
なんとも逞しいですねぇ。
若さって素晴らしい😂


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さて、じゃあどうしようか? と考えた結果、
国際交流関係の情報を持っている財団法人施設に出向きました。

こちらでは通常業務の一環として、留学関連情報の提供をしていて、
幸いにも、希望していた語学学校の詳細はすぐに分かりました。
(併設されていた掲示板を介して、フランス語の個人教師にも出会えたり、
 渡仏準備していた約1年、本当にお世話になりました)



語学学校の名前、住所、電話番号はわかりました。
ではどうやって、入学手続きをするのか?
それ以前に、資料請求は?

手順を書き出すと、こんな具合です。

・資料請求の旨をフランス語で書いて、手紙を送る (ハードル高すぎw)
・郵便追跡サービスなどないので、届いたかどうかも分からないまま待つ
・2〜3ヶ月ほど過ぎて、心配が高まった頃に資料が届く
・辞書と首っ引きで読んだ結果、対訳メモだらけになる学校紹介資料
・入学書類を送付



ここまでで、もう息が上がってます。笑



これが、現代であれば、こんな感じですよね。

・ホームページへ行き、ざっと見てみる。
・わからない単語や文章があれば、Google翻訳などで調べる。
・気に入ったところが見つかったら、オンラインで申し込み
・メールで返事が来るのを待つ 


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1時間もあったら終わるやんww



こうして書き出して、比較してみると、
この20年くらいで本当に便利になったと思います。

逆に言えば、僕たちより前の世代で、海外へ渡った諸先輩方の凄さたるや。
小澤征爾さんや高田賢三さんの成功は、
業界内における日本人の居場所が出来ることに繋がりましたし、
僕もその恩恵にあずかる一人です。
ただただ、尊敬と感謝しかありません🙇






あれ?
最初は3部構成の予定だったはずなのに、
当時の情報収集について思い出しながら列記していたら



まだパリにたどり着かない!! 笑







(つづく)




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