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コロナによる主な外食産業への財務インパクトのまとめ

日頃、私たちを支えてくださっている外食産業。

その外食産業は、現在コロナの影響により打撃を受けているとニュースで報道がされているところです。

実際に直近財務データにはどのようなインパクトがあるのかまとめてみました。


(1)ゼンショーホールディングスさん

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もともと外食産業でもトップの売上高を誇るゼンショーホールディングスさんです。そのため売上が10%下がるだけでも318億円の減少というインパクトになってしまいます。下がっても2,800億円も売上があるのはすごいですが、営業利益はマイナスとなりました。


(2)日本マクドナルドホールディングスさん

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日本マクドナルドホールディングスさんは、コロナ禍でも事業を伸ばしている数少ない企業です。伸びている原因として言われているのはもともと行っているドライブスルーがコロナに強かったこと、スマホでオーダーできるサービスの強化を進めたことなどが言われています。


(3)すかいらーくグループさん

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営業利益は31億円の赤字になってしまったようですが、 減損損失48億円を除くと最終利益は黒字であることも発表されていました。店舗数もコロナの影響で大幅に閉店を行っていますが、注目すべきはデリバリー・テイクアウト・通信販売の強化です。こちらのコロナ対策が今後の回復の鍵となりそうです。


(4)スシローグローバルホールディングスさん

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スシローさんもコロナの影響は大きく、3Qでは売上は前年同期比較で▲21.7%になってしまっていました。しかし通期ではしっかりと増収を実現しています。ただ営業利益では▲17.1%です。また既存店舗の昨年比較の売上では▲5.1%ですが、テイクアウトの売り上げは大きく伸びています。


(5)吉野家ホールディングスさん

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コロナ影響により吉野家さんも売上高は大きく減少しています。ブランド別に見れば「はなまる」「京樽」がセグメントで赤字化しているため影響が大きいです。一方「吉野家」はこの環境下で2020年の3月〜11月で780億円の売上、27億円ものセグメント利益を生み出しています。


(6)日本KFCホールディングスさん

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この環境下で売上・営業利益を飛躍的に伸ばしていることがすごい。既存店舗の平均月商は過去24年間で最高となる1,088万円ということで、ケンタッキーはコロナでもすごい力を持っていることがわかりました。


(6)サンマルクホールディングスさん

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大手外食産業の中でも1番か2番くらいに減収割合が大きかったのがサンマルホールディングスさんでした。売上▲49%で約半減しているというのが厳しい状況かと思いました。しかし、財務CFから200億円もの長期借入金が着金していることがわかり、流石の危機対応かと思いました。しばらくは運営に余裕がありそうです。またCF計算書で「助成金の受取額」が8.8億円あり、これが雇用調整助成金などで国から支給されたものです。一方で「新型コロナウイルス感染症による損失の支払額」が20億円も計上されており内容は具体的にはわかりませんが、助成金だけでは賄えない部分があるなと思いました。


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