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あなたの声が生活音から消えるのが怖い
無意識のうちに黒目はあなたを真正面から捉えて離さない。
脳はあなたを第三者目線で客観的に見ていると言う。
当の私の情緒は不安定。あなたとは距離を置いたはずなのに、あなたの考え方がびっくりするほど読み取れてしまうよ。
”自分は弱い人間だから、闇や苦しみに光を当てる音楽を鳴らしている”というような話を聞いたことがある。
当時の私は、音楽をロックを鳴らすことが生きる意味である彼の、そのど真ん中を突くような一言に射抜かれた覚えがある。
好きな理由を聞かれたら、どんな自分にも寄り添ってくれるところと答えていただろう。
いつから、何がきっかけだったかはわからない。
知らずのうちに私の生活音から彼らの音が消えた。
彼らが変わったからではなく、自分が変わってしまっただけかもしれない。
好きという感情は3年しか持たないとも言われているしまさにそれだったのかも。
だけど私はショックだった。
ロックというジャンルの幅広さ、深さの入口に導いてくれたのに、こんな簡単に切れてしまう儚さだったのかと。
常に本気でやっていることも、どれだけ大きなことを言ってもそれが口先だけではないことぐらいわかっていたつもりだ。
それなのに、それが綺麗事に見えてきて正面から彼らと向き合うことが出来なかった。
そんな中迎えた2022年のホールツアー。
そこでステージ中央に立ち、マイクを前にした彼が、私を動揺させる一言を浴びせてきた。
「大切なものを得るために失っているものもある」
最近の私が抱く、あなたたちへの感情そのものな気がした。
この声で【あなたたちに】歌うよ
生活音からあなたの声が消えたことが悔しくなった。
あなたたちのロックバンドとしての核を目の当たりにしたことで、やっぱり私を活かしてくれる生活音として居てくれなきゃだめだ、これからもよろしくお願いしますと思えた。
人間の感情というのはそんな簡単に操れない。
同年8月の私は零す。結局、迷子だ。
何かが引っかかる。正体のわからない何か。
そんな私が純度100で楽しみにしていたイベントがある。
【PARASITE DEJAVU 2022】
ホールツアー東京公演2日目に発表されたその瞬間から私と彼らを繋ぐ架け橋のような存在であった。
来る10月22日。20歳最終日。ついに噛み合った歯車が動き出す。
本物の拳と拳を突き合わすことができた。
”ありのままの彼らこそ核を捉えているのでは”と考えたことがある。
まさにその核を見た。
今後はもっと鮮度高めの彼らが見れる。
「俺らのことを頼ってもらって良い。だけど、いつかは自分自身を信じられるようになってほしい」
今までたくさん頼ってきた分、21歳になった私は”自分自身を信じる”ことができるようになりました。
あなたたちにもらった気合いをバネにどれぐらいの道が待っていたとしても駆け上がり続けるから。
自分の目で見てグッときたなら、それは本物って教えてくれたのは、THE ORAL CIGARETTESです。
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