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U.S. 70s Rock #3

Leon Russell - Leon Russell (1970)

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 自分にとってHummingbirdの単語から思い出すのは曲名。ジミー・ペイジのソロアルバム「アウトライダー」でクリス・ファーロウが歌っているバージョンが一番印象に残ってるが、B.B.Kingのバージョンも有名でいくつか出て来る。当時良い曲と思ったけどそれ以上でもなく、レオン・ラッセルが原曲も知らなかった。

 レオン・ラッセルの「Hummingbird」が入ってるオリジナルアルバム「Leon Russell」は1970年のリリースで、数々のメジャーアーティストのセッションミュージシャンがようやくソロデビューで後押しされてのリリースだった。それに伴い自分も好きなシェルターレコードの設立も同時に行われて、手作りで良い音楽を市場に届けるコンセプトのシェルターレコードの設立は様々な想いが込められていた。レオン・ラッセルも副社長に就任して精力使って活動していたらしい。一方大物ミュージシャンの後押しもあって、ストーンズ、ビートルズ、クラプトン、デラニー&ボニーがこのソロアルバム「Leon Russell」に全面協力している。ストーンズの面々は1曲バックで参加、ジョージ・ハリソンはバングラデッシュ繋がりから懇意にしてたから数曲であの独特のスライド・ギターを聴かせてくれる。同じくギター聴いてすぐ分かるクラプトン参加の「Prince of Peace」。冒頭のギターからこの頃のクラプトンのフレーズが出てくる。

 冒頭の「A Song For You」からアルバムをじっくり聴く気になるが、ウワサに違わずの名盤。参加メンバーの力量は単なるおまけでしかなく、本質的な曲やプレイや歌やスワンプ的なスタイル含めて素晴らしいアルバムと舌を巻く。自分の好きな英国的な雰囲気ではないけど、スワンプの名盤と分かる。メロディと雰囲気が良質でどの曲も土臭いロックしてるからジョージやストーンズ、クラプトンが好んで影響も受けている。彼らがこの頃やってたロックとクロスオーヴァーする刺激も必要と思わせる。大物参加のウリ文句はないよりあった方が良いけど、それに惑わされずにレオン・ラッセルの作品として聴いて明らかに大物連中がゲストの味しか出していないから、アルバムの良さを実感できる。

 「Hummingbird」の原曲も何度か聴くとこういうアレンジが良いと思える。あのアレンジにしたというジミー・ペイジのセンスもあるが、レオン・ラッセルバージョンでジミー・ペイジが弾いてたら面白かったが。

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