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70s German Prog Rock

Anyone's Daughter - Piktors Verwandlungen (1981)

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 ドイツの叙情派バンド、Anyone's Daughterのジャケットの綺麗な「Piktors Verwandlungen」をアナログで聴けたが、かなり想像とかけ離れた音で驚いた。叙情性の高い名盤と言われてたのでメロトロンが鳴り続けるイメージが、Camelで聴ける軽いタッチのマイルドな音色による単音世界が繰り広げられていた。しかも途中にセリフが入ってて、ヘルマン・ヘッセの詩をモチーフに音楽を奏でていた。おかげで集中力が途切れて入り切れない音と分かったが、こういうアルバムは難しい。話が分かって言葉が聞き取れたら良いけど。確かに叙情性の高いテクニカルな側面も聴けるムードのあるバンドだけど、軽い音の鍵盤を受け付けないアルバム。

Brainticket - Cottonwoodhill (1971)

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 アヴァンギャルドで名作はいくつもあるが、中でも傑作と名高いBrainticketの最初の作品「Cottonwoodhill」。Faustもあるが、Brainticketの方が更にアングラ人気を博している。アルバムジャケットから強烈だから、サイケデリックロックくらいしか想像出来ない。ところが、Brainticketの「Cottonwoodhill」が提示するロックの世界は正しくアルバムに記載されているように自分の何かを破壊するくらいの音世界だ。

 微妙な1971年にスイスのレーベルからリリースされ、その後の活動はドイツに移されたBrainticket。その実態はベルギー人も含まれた多国籍人種バンドだけど、宇宙人種に近い。バンド名の楽曲「Brainticket」が大作で、レコードフォーマットの都合上「Part One」と「Part One Conclusion」と「Part Two」で、もしCDならば「Part One」と「Two」だったかも。この大作が完全に8ビートにワンパターンリフレインの繰り返しで、その上を様々な音のコラージュが漂ってエロチックな女性の声もそのひとつで有名。

 この辺の大作をひたすら聴いていたら頭おかしくなりそうな気配感たっぷりな一枚。決してスピーカーで大音量で聴かないように。

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