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2021年85回ライブ行った & 行ってみて欲しいライブ12選

はじめましてKunです。

2021年は未だ新型コロナウイルスが猛威を奮っていました。そんな中私は85回ライブに行きました。

思い出に残ったライブ12選

ライブに優劣をつけるとかは出来ませんが、記憶に残ってるライブを12つ選びました。このアーティストのライブみんな行ってみて欲しいなと思ったライブです。

 1. ASP / ASP’s on FiRE TOUR / 下北沢SHELTER 7月4日

いきなりアイドルです、WACKの新グループASPの最初のツアーのファイナル公演。

ライブの参加方法が特殊で、アルバム購入者で抽選会(ガラガラ)で当たった人のみが行けるというものでした。しかも四等がライブチケットで一等は炊飯器、二等は蟹とライブ参加前から楽しめました。
私はアルバム一枚、抽選券一枚で挑戦し見事一発でライブチケットを引き当てました。何万円注ぎ込んでる方もいたのでかなりラッキー。

内容は最初のツアーとは思えないほど完成度が高く、声は出せないものの推しジャンや振りのマネなど観客の熱気も凄まじかったです。4人ともTMGEやブッチャーズなど色んなレジェンドが思い浮かぶような全力のロックンロールをぶつけてくれてとても輝いていました。もしかしたらBiSHを超えてしまうのではないかという勢いを感じたとても楽しいライブでした。

ASPは今年3回ワンマンに行きました。LIQUIDROOM公演はnoteにライブレポ書いたのでそちらも読んでみてください。


 2. Official髭男dism / TOUR Editorial / ぴあアリーナMM 9月4日

ヒゲダンは今年のアルバムが凄い好きで、なんとかリセールでチケット取って参加。幸運にもアリーナ17列目。SEがマイケミの"Welcome To Black Parade"で自分一人だけ盛り上がってました。

アルバムでは"聴かせる"力を感じたけどライブでは"魅せる"力も持っていることがわかった。"HELLO"のようなタイアップ曲で盛り上げるとこではしっかり全力で盛り上げる、"Shower"のようなアルバム曲ではしっとりと聴かせる。そういうメリハリがあるライブだった。
そしてMCも印象に残った、アンコールの"異端なスター"では
「この曲は地元岡山で銀行員時代に原付乗りながら思いついて、そしていま横浜ぴあアリーナで歌ってる!」
と夢のある熱くなるような言葉を観客に向かって言っていた。他にも多くの言葉をかけ、観客とのコミュニケーションを大事にする姿勢にとても感動した

ライブのハイライトは本編終盤の"Editorial"→"アポトーシス"→"Lost In My Room"の三曲。"Editorial"が始まった瞬間からに空気が変わったのをはっきりと感じた、さっきまで大盛り上がりだった会場が嘘のように静まり返り、藤原聡の歌に集中する。ただ黙ってバンドの演奏を観ることしかできない不思議な緊張感がアリーナ全体にあった。ただの売れっ子バンドが醸し出せる雰囲気では決して無かった。
この三曲の演奏は、実際に観たことはないがフィッシュマンズのLONG SEASONに匹敵するような名演だったと思う。是非ヒゲダンのライブに足を運んでみてほしいです。

 3. Tempalay / ゴーストツアー / Zepp Haneda 5月12日

Tempalayの今年の傑作『ゴーストアルバム』のレコ発ツアー。

背面に大きなスクリーンを設置し、PERIMETRON内の映像チームMargtが演出を手掛けている。
このMargtの映像とTempalayのサイケデリックな演奏が視覚聴覚を刺激し、脳内麻薬が分泌され、トリップしてしまうようなライブだった。観客のほとんどがそのような状態で、ヤバイノリ方をしてる人もいて面白かった。

終演後幸せすぎて、何故か笑いが止まらなかったのを覚えています。
Tempalayはフジロックではリハに空洞ですを演奏したり、色んな場所で爪跡を残していたと思います。行ったことない人は是非。


 4. 折坂悠太 / 心理ツアー / LINE CUBE SHIBUYA 12月2日

折坂悠太のワンマンは今年2回行きました。中でも2回目の心理ツアーを選びました。

King Crimsonのような迫力、Radioheadのような緻密な構成、折坂悠太重奏はバンドとしてもの凄い域にいる。ひとつひとつ音を重ねていき全く聴いたことのないようなサウンドが作りあげられる。そんな中一人淡々と語るように、時には何かに取り憑かれたような目をし高らかに歌う折坂悠太には恐怖すら覚えた。

このライブで一番驚いたのはラストの"鯨"の演奏。最後の曲の"鯨"の後完全にホールが暗転、その中で演奏が続けられる。暗闇で感覚が研ぎ澄まされてるからかギターの小さいノイズでもはっきりと感じることができた。様々な楽器から小さな音が発せられる。ほとんど視界が無いためそこにメンバーがいるのかもわからない、何が起こってるかわからない。そのまま明転、メンバーはステージを去っていた。
暗闇の中での演奏はThe CaretakerのEverywhere at the end of timeを思い出した。暗闇の中で自分さえも見失ってしまうような感覚。今のコロナ禍の何を信じれば良いかわからない不安に包まれる感覚を表しているのであろうか。なかなかあの感じは味わえない。

折坂悠太のライブはいつも面白い演出がされていて、6月のワンマンでは「香奏」として演奏中にカレーを作ってその匂いを漂わせるということもしていました。次はどんなことをしてくるのか、是非折坂悠太のワンマン、行ってみて欲しいです。


 5. 羊文学 / まほうがつかえる 2021 / billboard Live YOKOHAMA / 12月4日

羊文学は今年一番観たバンドかも知れません。ワンマンやフェスなど6回くらい観ました。その中でもbillboard公演がとても良かった。

今年のセトリは"mother"とか"ghost"ギター轟音曲が軸に置かれている印象だったけど、billboardのセトリはそれらは入れないで"ソーダ水"とかしっとり聴く感じの曲が多かった。"優しさについて"とか心地良すぎて最後のおやすみで寝そうでした。

このライブで思ったのは観客との近さ。物理的距離もあるけれど、精神的距離が近かった気がする。アコースティックパートの"1999 (English ver.)"、"ミルク"、ジョンレノンの"Happy Xmas"は言葉こそ無かったけれども一緒に特別なクリスマスの夜を祝うそんな感覚が強くあった。

これから先、羊文学はどんどん大きい存在になって行くと思うけど絶対に観客との距離は広げない、そんな思いを感じました。

 

6. 西田修大が参加してる全てのライブ

君島大空合奏形態 12/21

「西田修大が参加してる全てのライブ」とちょっとズルい感じしますが、まとめさせてください。
私が今年観たギタリスト西田修大がサポートしてたライブは中村佳穂のワンマン、カネコアヤノと対バンの時のKID FRESINO、君島大空合奏形態ワンマンの3本です。

西田修大はギターが上手いというかそういうレベルじゃない、トレモロアーム奏法や小型のラジオのホワイトノイズをピックアップに拾わせたりなど様々な技法を駆使し、唯一無二のサウンドを作り出す。

例えるならシャボン玉のような音。アンプからプクーっと会場全体に広がり、危うくゆらゆらと美しくきらめいているような音。それ以上やってしまうと破裂し、邪魔になってしまうギリギリの音。

あの音を作ることができるのは世界で西田修大だけだと思うので、ぜひ中村佳穂や君島大空合奏など、サポートしているライブに行ってみてください。


 7. 坂本慎太郎 / LIVE 2021 /LIQUIDROOM 7月14日

今年はレジェンドと言われるようなアーティストのライブに何回か行くことができました。NUMBERGIRL、ZAZEN BOYS、そして私が尊敬してやまない坂本慎太郎です。

ライブを観ていて会場が広がっていくような感覚になったことは何度もありますが、逆に狭まっていくような感覚になったのはこのライブが初めてでした。

坂本慎太郎バンドの放つグルーヴに体を揺らしていると、不思議とLIQUIDROOMではなく小さいパブで観ているような錯覚に陥りました。それもこの世ではないパブ。人間ではない幽霊か幻かが演奏しているような感覚。

やっぱり坂本慎太郎、生で観てもこの世の人では無いんじゃないかと思うようなライブでした。一生に一度は観ておいた方が良いライブだと思います。


 8. betcover!!の全てのライブ

betcover!!の今年のアルバム『時間』は日本のみならず世界でも評価の高い作品となりました。その評価はさらに柳瀬二郎のイマジネーションを加速させています。その最新の状態を観れるのがライブです。

私はbetcover!!のライブに3回(珍走隊含む)行きました。見る度に変わっていくアレンジ、次は何してくるのだろうというワクワクがbetcover!!のライブにはあります。

あの5人編成から作り出される音楽宇宙、全く予想できない展開、そして柳瀬二郎の鬼気迫る歌唱とギター。YouTubeにあるワンマンライブの映像を観ればbetcover!!のライブのヤバさが一発で伝わるでしょう。

YouTubeのゆらゆら帝国やフィッシュマンズのライブ映像のあの4:3のアスペクト比の映像の中に自分も居るような、一回一回のライブが伝説級のアクトです。

来年2月に開催されるLIQUIDROOMでのワンマンは絶対に行きましょう。チケットはこちら

私は行くことができませんでしたが、この映像圧巻です。


 9. NOT WONK / LIVE! : dimen_210919_biopolar_dup.wtf / WWW X 9月19日

NOT WONKの今年のアルバムリリースしてからワンマンが東京で出来ていなかったのでようやくのワンマン。7人編成の特別セット。

いつも通り大音量。NOT WONKは遠慮無しに音量を出してくるけどしっかりそれぞれの楽器の音がはっきり聴こえてうるさいと感じることは無い。7人編成でもそれぞれの音がしっかり聴こえる。

このライブは何よりバンドが楽しそうに演奏してるのが良かった。全員が楽しそうに演奏してるから音にポジティブなパワーが乗り、とてもエネルギーをもらえるライブでした。

NOT WONKのライブ、いつも大音量でパワー貰えるのでオススメです。


 10. 長谷川白紙 / ニュー園 ショーケース / LIQUIDROOM 7月20日

良いライブというのは演者が作るのではなく観客と一緒に作る。楽しいライブというのは観客より演者が楽しむ。今回のライブてこの二つが身に染みて感じられた。長谷川白紙と観客の相互の愛がぶつかり合って爆発したようなライブで、やはり長谷川白紙自身のアイドル性も感じた。長谷川白紙は終始感情を隠すことなく楽しそうにしていて本当に良かった。

ピアノ弾き語りの"セントレイ"と"シーチェンジ"のところはあまりに美しすぎて号泣してしまいました。

長谷川白紙のライブはこの人本当に実在する人間なんだっていう喜びが他のアーティストより一層強かった気がします。

キーボード捌きも凄まじいし、MCもツイッターのままで面白いので観てみて欲しいです。

あと映像演出も凄い凝っていて素晴らしかったのでYouTubeの動画を見て欲しいです。


 11. カネコアヤノ / カネコアヤノ日本武道館ワンマンショー2021 /日本武道館 11月29日

カネコアヤノのライブはたくさん観たけどこの日は特別だった。

大きな舞台になっても無駄な演出はせずにあの4人のままで凄く安心できた。

そして結局最後のアーケードが一番良かった。
始まって照明バって点いた瞬間に2021年11月29日たしかに俺は若者として今を生きてるんだ!って思った。

この日は友達と物販に朝10時半から並んだり、神保町で色々回ったり、そして大好きなアーティストの最高のライブを観れた。この日のことは若い頃の思い出として一生覚えていると思う。

カネコアヤノは最近どんどん大きいアーティストになっていてライブのチケットも全然取れませんが、フェスとかで観れるときは絶対観てください!良いので!


 

12. PEDRO / さすらい / 横浜アリーナ 12月22日

ライブに優劣は付けれないと言いましたが、今年で観たライブで一番良かったのはPEDROでした。

BiSHのメンバーでも知られるアユニ・DのバンドプロジェクトPEDROの活動休止前ラストライブ。

前半は今までの3rdアルバムまでの曲をやっていて、後半は今年リリースした全曲アユニ・D作詞作曲の『後日改めて伺います』からの曲。

後半は本当に別のバンドかと思うほどバンドの演奏の強度、貫禄、なにもかもが圧倒的で度肝を抜かれてしまいました。

PEDROスタート2018年からの3年間。いや、北海道から上京し、BiSHに加入した2016年からの5年間。アユニ・Dとして東京で生活してきた全てをぶつけられたような感覚。そして故郷を歌った"雪の街"で最後、田渕ひさ子の轟音ギターノイズが響く中終演。不思議と観客のアンコールは起こらなかった。全員がPEDROはこれで完成したと解ったのだろう。

このライブを観てアユニ・DはBiSHやWACKから完全に自立した一人のアーティストになったんだなと確信した。ライブ終盤にこんなこと考えながら観ていたらアユニ・Dが本当に遠くの存在になってしまった気がして涙が止まらなかった。自分の子供が巣立っていく時ってこういう感情なのでしょうか?

アユニ・Dとしての5年間、そしてアユニ・D以前を過ごした故郷への感謝を最後に歌う。うアユニ・Dの卒業式のようなライブでした。

この2日後BiSHは解散を発表。
BiSHはアユニ・Dの成長物語の側面も持っていると思う。PEDROラストライブでそれは終了した。だから解散もすんなりと受け入れることができました。

PEDROはアイドルがバンドやるっていうレベルを完全に超越していたと思います。また活動再開するとしたらBiSH解散後だと思いますが、その時はライブ観に行ってみて欲しいです。


今年85回ライブ行ってみて

2021年もコロナ禍は続いていましたが、私は開催するならアーティストと主催者を信じて参加しようと決めていました。

自分自身もワクチンを接種しライブに臨み、会場の厳しい制限もあり無事に感染することなく今年のを終えることができました。

現在規模に関わらず、アーティストやイベントに関係している全ての人が厳しい状況に立たされています。相次ぐ大規模フェスの中止。そして歴史あるライブハウスの多くの閉店などライブシーン全体が沈んでいます。

コロナ以降ライブハウスから出てきて売れていったアーティストもほぼ居ないと言っても過言では無いでしょう。ライブシーンが無くなってしまうと音楽シーン全体にも悪影響を与えてしまいます。ライブは絶対に止めてはいけない。

こうした苦しい状況の中、工夫を凝らしてライブを開催してくださった方々には本当に感謝します。

ライブシーンを再び盛り上げていくには、ライブハウス、フェスへの支援などありますが、一番は実際に足を運ぶことだと思います。
状況が収まったら好きなアーティストのライブ、フェスに足を運んでみてください。

改めて2021年ライブを開催してくださった、アーティスト及び関係者の皆様本当にありがとうございました。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。また来年ライブ会場で会いましょう。

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