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終わる歴史と続いていく歴史、そして伝説へ… ASP MARCH of ROGUES LIQUIDROOM公演ライブレポート


終わる歴史もあれば続いていく歴史もありますね。


これは向井秀徳がナンバーガール解散公演で言った言葉。
今回のライブではASPの続く歴史、終わる歴史が感じられた。

私がASPを初めて観たのは下北沢シェルターであの4人のエネルギー溢れるパフォーマンスは未だに忘れられない。そしてあっという間にリキッドルーム、渡辺淳之介はASPの勢いはBiSH以上だと言っていたがほんとにそうかもしれない。

リキッドルームへ向かう道中、居酒屋に「ナアユちゃんありがとう」と書かれた貼り紙があった。ASPのメンバーのナアユは足の怪我に伴いASP脱退そして事務所退所。今回がラストステージなのだ。
2019年の合宿オーディションにて合格しWACKに所属。そしてWAggでの活動、怪我での休養を経てASPとしてデビュー。愛嬌のあるキャラクター、そしてASPではパフォーマンスでチームを引っ張っていく存在でファンも多く、ASPだけでなくWACKに欠かせない人物であった。脱退の発表にはとても驚いたし、信じられなかった。

リキッドルーム公演はソールド。満員のならず者(ASPファン名称)はそれぞれ様々な思いを抱き開演を待つ。
そして開演。ステージには大きく映像が映し出された。新メンバーと思われる2人も映っていた。

そして本編開始。ライブ定番曲拝啓 ロックスター様を二回連続で披露し、早々に観客のボルテージはマックスに。

ASPのライブはいつも全力で本気のロックをぶつけてくる。観ているとTMGE、ブッチャーズなど色々なロックレジェンドたちが頭をよぎる。

特に今日のライブはナアユのラストステージということもありいつもより熱がこもっていたように感じられる。ナアユは「ここで足が折れてもいい死んでもいい」と言ってた。実際足を怪我しているのにも関わらずステージを動き回り歌う迫真のパフォーマンスを最後に見せてくれた。


今回のハイライト(というかいつもすごい)はWAiT and WASTEだと思う。この曲はサビで"ここで何年待ってたんだ?ここに何年立ってたんだ?"と歌う。この歌詞に各々のメンバーの過去だったり思いが乗っていてそれが歌に移って非常に胸を打つ。とくにユメカの様々なグループを渡ってきた過去を知ってるとなんとも言えない感情になる。

そして本編ラスト。ここでメンバーのナアユは脱退となる。ナアユは「ここでナアユは死ぬけど これからの人生ASPは私の人生を勇気づけてくれる ASPは宇宙一のアイドルだ」と言っていた。そして最後はSAKEBE、ナアユの最後の叫びがリキッドに響く。ならず者たちは叫ぶことはできないが各々心の中の叫びをナアユにぶつけていた。
涙を流すメンバーもいた、しかし本人のナアユは最後まで泣かなかった。最後までなあゆちゃんはえらかったのだ。
メンバーと騎馬を組み「バイビー」とナアユは笑顔でステージから去った。

アンコールでは噂されていた新メンバー、しかも一卵性双生児のマチルダー・ツインズ、ウォンカー・ツインズが登場。かなり緊張していたが、二人とも強い気持ちを持って加入した事がMCから伝わってきた。その後残りのメンバーも新衣装に着替え登場。パンキッシュな衣装から一転し中世の雰囲気感じるかわいいデザインの衣装に。

そして5人体制初パフォーマンスまずは拝啓 ロックスター様を披露。ナアユの喪失を感じたがそれ以上に新メンバー2人の堂々としたパフォーマンスに胸を打たれた。元々の3人もなんだか頼もしくなったようにも感じた。
そして最後はレリゴ。5人での騎馬は新鮮でとても良かった。
さらにZepp DiverCityでのワンマンも発表し、次のステージへの期待とともにライブを締めくくった。


ライブ前WACK代表の渡辺淳之介は「リキッドルームはBiS、BiSHが立ってその後大きく羽ばたいて行った伝説の場所だ」と言っていた。

ASPは今回大切な仲間を明るく見送り、そして2つの大きな翼を手に入れた。新たなる歴史へ大きく羽ばたいていく5人をこれからも見守っていきたい。

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