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育児の不安は子によって拭われる
「あっだめだよ!」
半年くらいはやく生まれたお友だちと遊んだある日。そのお母さんの声でふり返ると、息子が引っかかれてしまったようでした。
上にあげた手を押さえられたお友だちと、息子が見つめあっている状態。
息子が叩いたり威嚇するような行動をとったりするのではないか、と反射的に身を乗り出しました。最近すこし荒っぽさが目立っていたので。
けれど、息子は泣くでも大声を出すでもやり返すでもなく、黙ったままでした。えらい。本当にえらい。
泣くでも叩くでもなく、自分の中で消化して、必要があれば伝えて、切り替える。その片鱗をみせた息子に、最近感じていた不安がすっと消えて「あぁ、この子は大丈夫だ」と思うことができました。
(育児論的にその反応や、それに対するわたしの感情が「正しい」かは置いておいて。)
そのあとお友だちから離れたところで、思ったより赤くなってしまった頬をなでて、ぎゅっと抱きしめて、「偉かったね」と声をかけました。当の本人は遊びたいから下ろしてと身体をひねってすぐに戻ってしまったけれど。
引っかかれたあと、すこししてからした泣きそうな表情、母は忘れないし、しっかりと覚えておくため、こうして書き留めておきます。
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