【日記】リプトン幻想

 今日はリプトンを買いました。一人で自販機で買いました。リプトンを押してWAONをかざしリプトンを押しました。そしてWAONをかざしてしばらく待ちました。リプトンを押し様子を見ました。WAONをかざしてみました。「ドーン!」とついにリプトンが落ちてました。うれしかったです。お店が壁になってしまったフードコートに行きpomeraを開きました。pomeraを開いて日記を書きました。日記らしく規則正しい文体を意識しながら書きました。


 一段落したところでリプトンを飲みました。いつもはコーヒーばかりだったのでたまにはリプトンもいいものでした。こうしてリプトンを手にしたのもお店というお店がみんな壁になってしまったから。縁というものは不思議なものだと思いながら、リプトンを飲みました。おー、こ、これは……。


「リプトンじゃない!」
 すっかりリプトンだと思い込んで飲んでいたのは、リプトンではありませんでした。思い込めば何でもリプトンになってしまう。そんなことがありました。思い直して日記を書きました。周りには以前ほどではないけれど、コートにかけて何かをしている人の姿が見えました。


 一段落したところで飲み物を飲みました。名前はなかったけれど美味しいことに変わりはありませんでした。数口飲んだところでキャップを閉めました。時折、お店の前を通りかかって足を止める人の姿がありました。壁にはリニューアルを知らせる貼り紙がありました。それにはいついつまでとは何も書いてありませんでした。もしかしたらずっとずっと先になるのかもしれませんでした。秋になるやら冬になるやら。改装工事はまだ何も始まっていないようでした。


#紅茶 #思い違い #壁 #日記 #エッセイ #リプトン

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