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【日本ワイン ‘’まるき葡萄酒” ワイナリー情報】

2016/2/19

″ひつじと造るワイン″

まるき葡萄酒さんのセミナーに参加させていただきました。

2016年のサクラワインアワード2016では
『いろ甲州辛口』がGold
『いろグラン甲州』がSilver受賞。
(写真はワイナリーと関係ないです、私の母校『東京農工大学』の牛たちです)

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土屋龍憲、高野正誠がフランスでワイン醸造技術を学び1891年に設立した『現存する日本最古のワイナリー』

今春は北海道中富良野に苗を植え、いずれはそこでワイナリーもできればとのこと。群馬や長野、他産地でも圃場を確保。

まるき葡萄酒と言えば『不耕起草生栽培』
除草剤など農薬を使わず、耕さず、ひつじ達が草を食べ反芻して出した糞を良質な肥料とする。
ブドウの畑にはひつじ達が11頭。
彼らの睡眠は3時間ほど、それ以外は食べてばっかりの食いしん坊なおかげで、畑には草がそれほどないそう。

醸造責任者は以前別の会社でウイスキーのブレンド担当をしていたの薬袋(みない)さん、ワインもブレンドで『1+1=2』以上の面白さがあるという考えで、色々な造りで個性を出しているそうです。例えば2014年ベーリーAをセニエした果汁を前年のワインに加えた『ラフィーユ 樽ベーリーA(2013)』 など。

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『いろ甲州辛口』
20種類の酵母を使用し、そのうち半分は毎年新たに、テストして良いものへ改変していくそうです。
桃や杏子、香水のようなお花の香りは春の公園で飲みたい感じ。
″甲州と言えば吟醸香″のイメージに縛られない自由で明るくなる香りに感動しました。
とても柔らかな口当たりと果汁の甘み、余韻にしっかり染み渡る酸が心地いいと感じました。

『コリエドゥペルル ブランムスー』(甲州)
ガス注入式で「いろ甲州辛口」をベースにした弱発砲ワイン。
酸味とミネラルがじわじわ。なのに余韻のクリーミーさはグラタンも合いそうと思ったほど温かく面白い味わい。

『ラフィーユ 樽ベーリーA』(マスカット・ベーリーA)は通常より1ヶ月遅摘みのブドウ使用。
2014年のベーリーAのセニエ果汁を隠し味にちょっとブレンド。
その結果キャンディ香というよりイチゴの上に黒糖/キャラメル香がふんわり。
味わいはこの厚みのある香りを裏切らない果汁のやさしい甘みと酸味が仲良く、ホッとする味わい。

『ラフィーユ 長熟甲州(NV)』
地下蔵に眠る4万本の一升瓶貯蔵古酒甲州を少しずつブレンドし生産。ポートワイン、杏子・パインのような香り、柔らかい甘みの味わいが面白かったです。

『にごりデラウェア』は私のお店でも大変人気だった甘口白、酸味がフレッシュに効いた癒し系な味わい。

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『日本最古』という名に傲らない、研究とチャレンジに熱心なワイナリー。
それが個性として味わいに表現されるのかなと、
すごく会いに行きたくなりました、ひつじ達に。

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