今も他国で落とされ続けている爆弾をすべて、花火の火薬玉に変えたい。果たして、どんな光景になるだろう。争いの手を止めて、夜空を見上げる兵士は、どのくらいいるだろうか。それでもなお、戦争は続くのだろうか。
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今日、ウクライナの輸血センターが爆破された。
輸血センターが爆破されるということの意味を考えてみてほしい。
血液は、生身の人間の体の中で作られた、生命の一部だ。
血液製剤がある、ということは、そんな自身の一部を、負傷した人の為に提供した人がいるということで、それを安全に管理する為に昼夜働いていた人がいるということで、輸血さえすれば一命をとりとめる可能性のある人を選別し、治療にあたっていた人がいるということだ。
今日、爆破された輸血センターでは、死者が沢山出たという。
普段、私は何かに対して怒るということがほとんどないが、このニュースを見た時の怒りを、どう抑えることが正解なのか、本当に、分からなくなった。
ウクライナの負傷兵を、日本国内の病院で治療することが決まり、来日が始まっている。
総理が、ウクライナのゼレンスキー大統領が来日した時、受け入れの方針を伝えていた。外国の負傷兵を受け入れるのは、日本として初めてだそうだ。
防衛省によると、1〜2か月間治療をしてかかるリハビリなどの費用、およそ220万円〜420万円は、日本側で負担するという。
ウクライナの兵士は、私と同じ20代だった。
悲惨な現場から、怪我をしたから(こそ?)安全な国・日本で治療を受け静養することができる。
負傷兵の中から、なぜ彼らが選ばれたのだろう。
日本で、日本のお金を使って、治療とリハビリを重ねた後に彼らが帰るのは、また戦地なのだろうか。
どうして世界は、こうなのだろう。
いのちを大切にしないやつなんか、大嫌いだ。
どうか今、撃たれようとしているそのすべての爆弾を、でっかい花火の火薬玉にすり替えてはくれないか。
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中島みゆき『時代』
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