見出し画像

【電話】元気な声を聞けた話

「骨折は伝染るのか?」

骨折した次男を連れて
義母を訪ねた翌々日
義母が階段から落ちて
骨折したのだ。

知らせを聞いたとき
私は硬直した。

肩から落ちて
腰も強打
救急車を呼ぶことはなかったが
近くに住む義兄の助けを借りて
なんとか病院に連れ込むと
そのまま入院が決まった
とのことだった。

書きかけていた
コメントの返信は
ありがとうございます
の一行となった。

かといって
何もできない。
お見舞も病院はコロナ以来受け付けていない。

夫と義兄が説明を受け
1週間後に手術を受けた。

完全には治らないようだ。
右手。
義母は編み物が大好きだ。
どんな思いでいるのだろう。
胸が痛む。

入院してはじめて、昨日義母から電話があった。

点滴が取れて、手すりをつたって廊下を自由に歩けるようになったという。
大部屋から抜け出してかけてきた電話の声は明るかった。

「ほんまにえらいことやった。早よ帰りたいからリハビリ頑張ってるわ。」

話はしばらく続いた。

義母の明るい声を聞いて
私は大変嬉しかった。

声というのは不思議なものだ。
言葉そのものより
心の状態がハッキリわかる。

帰ってきても
思うように動かない右手を
つまらなく思うこともあるだろう。

でも大丈夫だ。

義母はいつも
孫を含めた私達を
「とりあえず生きてりゃ大丈夫」
というスタンスで見続けてくれている。

最近
やっとそのことが
わかってきたところ。

わかってきたって
これから
証明してみせますよ
お義母さん

あなたの息子さんと一緒にね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?