持続化補助金の計画書記載例（宿泊業）から紐解く採択のポイント（３）
私たちは日々、自社の経営資源を用いて事業を展開していますが、その経営資源が競合よりも優れていれば「強み」ですし、劣っていれば「弱み」になります。特に「強み」は顧客が自社を利用する理由にもなり得ますので、事業拡大のためには、これをしっかり認識し、外部へ訴求する必要があります。
小規模事業者持続化補助金（持続化補助金）を申請する際には、この「強み」を＜経営計画＞「３．自社や自社の提供する商品・サービスの強み」欄に記載することになっていますが、今回の記事では、以下に示した持続化補助金ホームページで公開されている計画書記載例のうち、宿泊業を採り上げ、採択を引き寄せる「３．自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方について見ていきます。
【商工会議所管轄地域で事業を営んでいる方向け】
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１． 持続化補助金の計画書記載例（宿泊業）から紐解く採択のポイント（３）
持続化補助金の計画書記載例（宿泊業）から紐解く採択のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】①端的に述べる
補助金を申請するための計画書は、読み手がその内容を理解しなければ採択の可能性は高くありません。よって、理解しやすい計画書を作成する必要があります。長文で強みを説明する計画書が散見されますが、そのような記載の仕方は読み手の集中力を削ぎ、理解が深まらないリスクがあると言えます。
当記載例では、＜名物温泉＞、＜〇〇市随一の展望＞、＜囲炉裏テーブルで炭火料理を提供＞と強みを端的に述べ、その下に文章で説明を加えています。これによって、読み手としては全体を把握してから詳細を読むことが出来るので、理解が深まりやすくなり、採択の可能性を高めるものと考えられます。
持続化補助金の計画書記載例（宿泊業）から紐解く採択のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】②因果関係を意識する
前述のように、当記載例では＜囲炉裏テーブルで炭火料理を提供＞という強みを述べていますが、その説明として「当館は炭火焼を囲炉裏で提供しており、その雰囲気も格別だと喜ばれている。」と記載しています。これは「炭火焼を囲炉裏で提供していること」という原因によって「雰囲気が格別である」という結果をもたらしています。
また、「囲炉裏テーブルによって、楽な姿勢で囲炉裏を楽しんでいただけるため、人気がある。」という説明も盛り込まれていますが、これは「囲炉裏テーブルで提供すること」という原因によって「楽な姿勢で囲炉裏を楽しむことができる」という結果をもたらしていることを述べています。このように、原因と結果を丁寧に繋いで説明することは、説得力向上に繋がることから、採択の可能性を高めると言えるでしょう。
今回の記事では、採択を引き寄せる「３．自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載ポイントとして、①端的に述べる、②因果関係を意識する、を挙げました。次回の記事では「４．経営方針・目標と今後のプラン」の記載ポイントを見ていきます。
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