早期退職リスクを撃退！休憩室の模造紙が定着率を大幅アップ！
※当記事は2021年1月17日にメルマガで配信した記事に加筆修正をしたものです。LINEのおともだちに登録されると、このような経営に関する記事が原則週1回ペースで配信されます。
１．早期退職リスクを撃退！休憩室の模造紙が定着率を大幅アップ！
新型コロナウイルス感染症の影響で、小売業は一時期、集客を自粛せざるを得なくなりました。結果として、自社で働かせることが出来ず、他社へ転職してしまったスタッフも相当数に上ったはずです。
このようにして、スタッフが減少したものの、行動制限も解かれた今、多くの顧客の来店が可能になりました。ですが、スタッフが不足していますから、人材を募集するわけですが、入社してもすぐに退職してしまうスタッフが発生する場合があります。
この場合、店舗側としては、募集・採用・入社準備・初期教育の手間だけがかかっただけという点で、却って店舗運営に支障をきたすことになってしまいます。そこで、この早期退職を防止し、定着率向上を成し遂げたある小売店の取組みをご紹介します。
新人スタッフが抱える課題
新たに入社したということは、その方は多くの先輩を抱えることになりますが、そのような新人スタッフは、先輩方がどのような人なのか分かりませんし、名前と顔もなかなか一致せず、疎外感を抱きがちです。聞きたいことがあっても誰に聞いていいのか分からず、オロオロしてしまうこともあるでしょう。
そんな思いを出社初日に味わってしまい、それが毎日続くと職場に自分の居場所がないように感じ、居心地の悪さが募ることも、早期退職の大きな要因と言えます。
スタッフ専用の休憩室に掲示された模造紙
今回事例で取り上げる小売店では、スタッフ専用の休憩室に模造紙を貼り、全スタッフの名前、顔写真、居住地、趣味、マイブーム、仕事の経験談などを掲載しています。
入社して間もないスタッフは、休憩時間になってこの休憩室に入ると、コーヒーなどを呑みながら、これを興味深く見ています。結果として、先輩方の顔と名前が早期に一致するようになるとともに、休憩室の模造紙に記載されている内容をもとに、会話も弾むようになりました。
休憩室の模造紙がコミュニケーションを円滑化
同店が掲示した休憩室の模造紙は、新人スタッフが先輩方と早期に関係性を構築するためのきっかけとなり、コミュニケーションの円滑化に役立ちました。結果として、新人スタッフが自分の居場所を見つける手助けとなり、定着率の向上に繋がりました。
同店は模造紙を用いましたが、自店の共有サイトを作成したり、SNSアカウントを取り、同店が模造紙に掲載した内容をスマートフォンで見ることが出来るようにすれば、新人スタッフは自宅であっても情報を得ることが可能になります。
また、同店は先輩方の情報を共有していますが、新人スタッフの情報も掲載することによって、先輩方も新人スタッフの人となりが分かりますので、より効果が期待できるでしょう。
以上、小売店での早期退職を防止し、定着率向上を実現した取り組みをご紹介しました。新人スタッフの疎外感を解消し、コミュニケーションを円滑化させるきっかけとなる休憩室の模造紙。これを活用するだけで、スタッフの居場所を見つけやすくし、店舗運営にも貢献できます。また、自店の共有サイトで情報を共有する方法も有効です。是非、取り入れてみてください。今後も新しい取り組みや業界のトレンドについて発信していきますので、お楽しみに！
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