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持続化補助金の計画書記載例(割烹料理店)から紐解く採択のポイント(3)

 小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)に応募する際は、計画書を作成する必要がありますが、以下のサイトでは複数の計画書記載例が公表されています。

【商工会議所管轄地域で事業を営んでいる方向け】

【商工会管轄地域で事業を営んでいる方向け】

 今回の記事では、割烹料理店の記載例を用いて<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をどのように記載するべきかを述べていきますが、当欄に記載した強みを顧客に訴求することは、顧客が自社を利用する理由を与えることになり、購買促進が期待できます。

 また、強みは競合よりも優れている経営資源、つまり競合に差をつけている経営資源ですから、それを活用・強化することは、その差がより大きくなるため、業績拡大が見込みやすくなります

 さらに、下図公募要領「審査の観点」においても、赤線部分にあるように、強みの把握や活用が求められています。

小規模事業者持続化補助金第12回公募要領から抜粋(一部加工)

 このように自社が有する強みを認識・活用することは業績拡大や補助金の採択に有効であることを踏まえて「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載ポイントを見ていきます。

1. 持続化補助金の計画書記載例(割烹料理店)から紐解く採択のポイント(3)

持続化補助金の計画書記載例(割烹料理店)から紐解く採択のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】①経営資源の切り口を用いる

 経営資源の構成要素として、人、物、金、情報が挙げられます。事業者は日々、これら経営資源を活用して事業を展開していますが、前述したように、この中で競合よりも優れているものが「強み」となります。今回見ている割烹料理店の記載例では、人的資源の強みとしてオーナーシェフの能力や知名度、物的資源の強みとして店舗や料理の特徴を述べています。

 当記載例では、財務的資源や情報的資源の強みは記載されていませんが、ないものを無理に記載する必要はなく、大事なことは、経営資源の切り口を活用して、数多くの強みを見出すことであり、この点は採択の可能性を高めるポイントと言えるでしょう。

持続化補助金の計画書記載例(割烹料理店)から紐解く採択のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】②具体的に記載する

 具体的に示すことは、読み手にとっては内容のイメージが湧きやすくなるので、理解しやすくなります。補助金に採択されるには、計画書の内容を読み手に理解していただく必要があるので、できるだけ具体性を高めて記載する必要があり、その方策のひとつとして、数字や固有名詞の活用が挙げられます。

 当記載例では、数字を用いた強みの説明として、店舗内の個室が最大10名まで対応可能なこと、オーナーシェフは10年間の修行経験があることを示しています。また、固有名詞を用いた強みの説明として、魚介類は〇市の仲卸業者から買い付けていることを示していますが、このような記載は具体性を高め、採択されやすくなるポイントと言えるでしょう。

持続化補助金の計画書記載例(割烹料理店)から紐解く採択のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】③因果関係を示す

 原因とそれによって生ずる結果との関係を因果関係と言います。当記載例では「魚介類は○市の仲卸業者から直接買い付けていること」という原因が「比較的安価で質の高いものを仕入れることができている」という結果をもたらしていることを示しています。この場合、原因が強みとなりますが、その結果を示すことで強みの説得力を高めています。

 同様に「オーナーシェフは京都の老舗料亭や東京のホテルで 10 年間修業経験があること」という原因が「メニューの創作能力が高く、お客様の評判もいい」という結果をもたらしており、このような因果関係を示すことは、強みの説得力を高め、採択されやすくなるポイントと言えるでしょう。

 今回の記事では、採択の可能性を高める<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載ポイントとして、①経営資源の切り口を用いる、②具体的に記載する、③因果関係を示す、を挙げました。次回は「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

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