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空撮:古墳:極楽寺古墳群(千葉県東金市)

先日、千葉まで出かけて空撮してきた写真。
ソーラーパネルに囲まれてしまった古墳群(円墳が7基)で、地上からは太陽光発電施設の敷地内は立ち入り禁止になっていて、敷地の外から遠巻きに眺めるのもソーラーパネルに囲まれていて思うようにいかない。

眺めるとしたら、空から見るしかない古墳群だ。こんな時はドローンが威力を発揮する。

異様な光景なので、いろいろな意見はあると思うけど、こうして「保存」されているということは文化財保護の成功例である。
しかも開発前にわかっている古墳は6基だったが、事前調査で見つかった追加の1基も含めて、合計7基全部が保存されている。開発前は直径5mと思われていた古墳が事前調査で実は直径30mだとわかったという例もあって、その場合も、開発者側は全体を保存している。
そういうのに一つ一つ開発者側が誠実に対応して、きちんと保存につながったケースである。
開発経緯についてはこの記事が詳しい。

あえて批判がましく言うとするならば、林の中に複数の古墳(極楽寺古墳群)があるのはわかっていたはずでそんな場所をわざわざ選んで開発しなくても…と思わないでもないし、案の定いろいろ対応が必要で高コスト体質になっただろ「ほら」と言いたくもなるけど、開発者には開発者の事情があったのだろう。

行政側(東金市)の交渉経緯や評価は見てみたい。

元々は山林の中に埋もれていた古墳群なので、ソーラーパネルに囲まれてこういう形になっていなければ私もわざわざ千葉の田舎まで見に行ったりはしなかっただろう。こうして周囲が開発されてしまったから、わざわざ空撮に行ったりしているわけで、そういう意味ではきちんと保存されて表に出たと言えなくもない(なんとも複雑な心境だけれども)。
※国土地理院撮影の2010年の航空写真では山林になっていて、古墳群は全然見えない。

あと、隣の畑に薄っすらと円が浮かび上がっているのも気になることで、これ、削平された円墳の痕跡が土壌痕(ソイルマーク)として浮かび上がっているのではないだろうか。

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