見出し画像

空撮:地学:南房総の地震隆起段丘(海岸段丘、千葉県南房総市千倉)

汀線と並行に複数の段丘が見られる。これらは繰り返し起きた大地震の度に隆起して形成されたもので、1703年の元禄大地震の際の記録が残されているほか、1923年の関東大震災の際にも隆起が見られた。
段丘面には住宅が立地し、水田も拓かれている。

ちなみに、太平洋に面した千倉は海底ケーブルの陸揚げ地点に選ばれていて、空撮写真の中央右に写っている塔がある建物はKDDIの通信基地である。

国土地理院の標高データ

せっかくなので地上も歩いて隆起の痕跡を探してみた。
これは、1703年の元禄大地震の際に隆起して飛び出たという岩。岩の上に祠が祀られている。千葉県南房総市千倉町南朝夷

住吉寺の観音堂。元々は沖の小島の上に建っていて船で参拝したというが、1703年の元禄大地震の際に周囲が隆起して、今では海岸線から約500m内陸に位置している。

観音堂が載っている岩塊(かつての島)を観察すると、海生生物が穿った直径2~3cmの孔が見つかる。この岩塊自体も過去の地震で隆起したもの。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?