昼に起きた 2023/11/13

午後1時19分。自宅。外は晴れ。昨日は早くに寝たのに正午まで寝てしまった。失ったものを取り戻したい欲求に駆られるが、何を失ったのかよくわからないし、当然その取り戻し方も分からない。昼まで寝た日はいい日和であればあるほど追い詰められる。晴れる日が好きだからこそ、それを有効活用しておらず、その世界の素晴らしさに能動的に取り組めていない自分にイライラしてしまうからだろう。雨なら雨だから屋内にいることが実感として納得できる。

土日は大抵人が家に来ているし、ぼくも大抵どこかに出かける(土日にここまで怠惰な日中を送ったことは記憶の限りこの一年くらいなかったかもしれない)ので、このなんとも言えない不愉快な気持ちは平日限定のものだ。友人は基本的に平日の昼はお金を稼いでいて忙しいからだろう。ボクもそうだったのでわかる。平日の昼にLINEの返信なんて返せない。特に、仕事をしていない人からの連絡は。それは特に悲観的に捉えることではない。たぶん、ボクもそうだったから、むしろ、お金や、まともな人間として見られたい欲求や、計画的に人生を送っていきたい欲求のために働いている人に、本当にそれが0ベースで考えたあんたの理想の人生なのかと問い詰めたいしあわよくば考えを改めさせたいのにそれが色々な理由でできないことへのイライラに過ぎないもので、このイライラは特に人生を曇らせる類のものではない。むしろ人生を前進させるものになりうる。きっとこの文章をnoteに上げるという活動だってそれに含まれているかもしれない。

ここから上の数行はぼくが今本当は思ってもいないことを書いてしまった。最近、思ってもないことを自分の意見として表明してしまうことが多い。別に格好つけたいとか、自分の意見をしっかり持っておきたい、みたいな対外的なメンツを理由にしていないし、つまり意識的にやっていることではないからタチが悪い。気がつけば思ってもいないことを言ってしまっていて、人に、それがぼくの思っていることだと思われてしまって、自分の意見の統一性、一貫性を望むあまりに思ってもいないことを真面目に本心で思っている自分を演じ始めてしまったりしてしまって、その意見に誰かから反論されたら、自分の本心を人に反論された人にありそうなムキになってしまう自分を演じた方がいいのかとかさえ頭が勝手に悩み始めてしまったりして。これらは本当に、ボクの意思がそうしていることじゃなくて、勝手に口が動いて(手が動いて)しまっていることだから、誰かに説得されたりぼくを心から納得させる理論を聞かされたりしても治らなそうな予感がする。客観的事実についてありもしないことを語ることが虚言癖だとすると、ボクのこれは主観的事実についてありもしないことを語る虚言癖だと言えるかもしれない。なんだその虚言癖は。自分以外そこに虚言癖があることに気づかないから、入院させられることもないし飲み会に誘うことを敬遠されることもない。このことについてここまで書くことも、ボクの本意から逸れているのにこんなに何回も同じ事象を色々な言い換えをして字数を割いてしまっていることも、ボクにとっては不本意だ。主観的虚言癖の別の表出方法と言える。


昨日まであんなにギターが楽しかったのに、起きて今弾いていたら全然楽しくなかった。昨日まであんなに楽しかったのに。こんなことばっかりだ。気分ややりたいことの波が激しい。昨日までの自分の楽しいことをとりあえずやっていても報われないから、いつも、朝(昼)、自分が昨日までと同じ嗜好性を持った人間か確かめるところから始めてみたりして、違えばその日のやりたいことを一から考え始めないといけない重労働。ずっと同じことが好きでそれをやっていたら楽しい毎日が続くなら本当に過ごしやすかろう。人が本当はやりたくもないお金稼ぎを毎日毎日出来てしまうことももしかしたらそういう理由なのかもしれない。つまり、毎日を一から始めたくない。一から始めることの面倒臭さ。安定性のなさ。嫌いなことでも毎日やっていると慣れるし、ちょっとした楽しみなんかも見つけられたりして。嫌いなのがベースにあるから、ちょっとでも楽しいならそれはそれでアドバンテージで、刺激になる。いつの間にかその刺激こそが自分の本当に求めている人生の形なのだと自分に言い聞かせて、20代で自分にその嘘をついた瞬間を記憶力の曖昧さのままに忘却してしまって、その嘘だけが真実として手元に残ってしまった人が、なんだかよく分からない壮年疎外人間なのかもしれない。思いのまま文章を書いてみてまた自分の中に前から持っていた思考を言語化して記録することができた。これが日記の醍醐味か。よし。


これから昼ごはんを家で食べて、さすがに晴れた日に能動的参加をしたいので外出を試みる。目的地はどこにしようか。寒いからバイクは気が乗らない。近所のショッピングセンターのスターバックスあたりにでも行こうか。そして、MACをひらいて、また文章を頭から取り出してみようか。それとも、進撃の巨人やら往年の名作映画をU-NEXTで見てみようか。PCに食い入っているうちに夜が来てしまったら辛い気持ちになるかもしれないから、やっぱり外に出よう。もし、昼ごはんを食べた後にまだその気持ちに変化がなければ。ボクの強みであり弱みはこの臨機応変さですか。 ああ、ここまで体裁を気にせず文章を書いていいなら、これは続けられるな。その手応えだけが、今、嬉しい。

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