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「魅惑的な男性がふわりと残す優しい香り」が風船ガムの匂いだった話

紅茶の話です。

ルピシアのファルファローネという紅茶。説明書きには「甘く艶やかなカシスの風味、魅惑的な男性がふわりと残す優しい香りをイメージした紅茶」とあり、男性は置いといて、カシスなら自分好みのはずだ!と買ってきたものだった。

「魅惑的な男性」として自分が推している男性アイドルもちょっと頭の片隅に置きながら、どんな香りなのだろうとワクワクしながら開封した。その瞬間、小学校低学年くらいの自分がスーパーのお菓子売り場にいた。

ん?

とても甘い匂いで、安心するような、懐かしいような、赤ちゃんを思い出すような違うような、匂いがする。なんだっけ。大好きだった「ねるねるねるね」もチラつくが、ねるねるねるねではない。

あ、と気づく。

風船ガムの匂いだ。

紫色のつぶつぶのガムで、プラスチックの容器からジャラジャラと出てくるやつ。ぶどう味。まだあのお菓子はスーパーに並んでいるのだろうか。

幼少期に思いを馳せた後、改めて説明書きをみる。

「幼少期の思い出を」ではなく「魅惑的な男性がふわりと」と書いてある。

ルピシアの描く魅惑的な男性像は風船ガムの匂いをさせているのか。ギャップ萌えにしても変化球が過ぎる。

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