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刀剣乱舞概念短歌集

刀剣乱舞の概念短歌を集めました。
いわゆるイメソンの短歌バージョンです。
下記の形式で記載しています。

キャラ名(シチュエーションのときもあります)
短歌

その短歌が載っている歌集タイトル/歌人名

歌集のタイトルがないものは、SNSで見かけて収録されている本が分からないものです。すみません……分かり次第記載します。

概念短歌

一期一振
空いろのつゆのいのちのそれとなくなましものをロベリヤのさく

桐の花/北原白秋

不動行光
花をほろぼすものを季節と呼びながら火のように髪をなびかせている

遠くの敵や硝子を/服部真里子

膝丸
ゆびさきのきれいな人にふれられて名前をなくす花びらがある

てんとろり/笹井宏之

平野藤四郎
沈黙がリラを咲かせてもう何もこぼれないよう手の下に手を

てのひらを燃やす/大森静佳

鯰尾藤四郎
外からはぜんぜんわからないでしょう こんなに舌を火傷している

ラインマーカーズ/穂村弘

骨喰藤四郎
思い出せるかぎりのことを思い出しただ一度だけ日傘をたたむ

ひとさらい/笹井宏之

三日月宗近
みづからは光をもたず光りゐる月の存在のよきかな冬は

自分さがし/菊池正子

山姥切国広
いつも表をこちらに向けてめぐりゆく月の帆、あなたをめぐる月の帆

遠くの敵や硝子を/服部真里子

鶴丸国永
鶴を折る たとえ白紙に戻っても折り目のついた翼の在処              

宇野なずき

静かの海
そのはてにのこるは何と問ふな説くな友よ歌あれ終の十字架

みだれ髪/与謝野晶子


振り向かぬ子を見送れり振り向いたときに振る手を用意しながら

たんぽぽの日々/俵万智

戦争が(どの戦争が?)終わつたら紫陽花を見にゆくつもりです                

あるまじろん/荻原裕幸

おまけ概念俳句

漂流本丸
砂時計返す人なし冬舘

藍生/肥田野由美

2023年1月に刀剣乱舞の二次創作短歌に出会い、表現したいことを骨格で見せてくるような、キャラの魅力を結晶化するような詩型に感激して、短歌にもハマってしまいました。
その時点で読んでいた歌集は三冊くらいで短歌についてほとんど何も知らなかったので、とりあえず短歌コーナーに並んでいるものを端から50冊ほど読みました。
読んでいるとイメソンのように「これはあの刀ことにしか思えん」みたいな短歌に出くわすことがあり、ちまちまメモしていたものが溜まったのでまとめてみた次第です。また新しい概念短歌を見つけて捕獲したいと思います。
挙げている歌集はどれも最高なので、もしまだ読まれていないもので気になる短歌がありましたらぜひ読まれてみてください。青空文庫で読めるものはそのリンクを、購入できるものはそちらへのリンクを貼っています。

短歌、楽しい。
刀剣好きじゃなかったら短歌に出会うこともなかった。
とうらぶきっかけで新しいなにかを好きになることが多いです。
ありがとう刀剣乱舞。

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