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セルタvsヘタフェ~久保建英が活躍したチームと苦戦したチームの違い~[リーガエスパニョーラ第36節]

今回はリーガエスパニョーラ第36節、EL出場圏を目指す8位セルタと残留を目指す16位ヘタフェの試合の解説です。
3連勝中の好調セルタでしたが、この試合では攻撃が手詰まりとなり、シュートわずか4本に終わる苦しい展開となりました。
ヘタフェの久保選手は1点ビハインドの60分からの出場となりましたが、攻撃で違いを作り出すことはできませんでした。

この記事ではセルタの攻撃が手詰まりになった理由久保選手が活躍したFC東京・マジョルカと苦戦したビジャレアル・ヘタフェの違いについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

試合概要

スタメン

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得点
セルタ
 24'(1-0)ノリート

1.手詰まりとなったビルドアップ

セルタはアンカーのF.ベルトランが2CBの間に下がり、3枚の形に可変をしてビルドアップを行います。この形にすることでヘタフェの2トップの脇のスペースからボールを運ぶことができるようになります。この試合でもCBのエイドゥーとC.ドミンゲスがボールを運ぶ場面は何度もありました。ここまではセルタの狙い通りでしたが、この先でライン間にいる選手に縦パスをつけられなかったことが問題でした。特に右CBのエイドゥーは縦パスのタイミングを逃す、パスがずれるなどの場面が目立ちました。

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ここのパスを通すことができればチャンスへとつなげやすくなります。この試合唯一の得点もセットプレーの流れから右のハーフスペースにポジションをとったデニス・スアレスがボールを運び、ライン間のB.メンデスに縦パスが通ったことが起点となっています。

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得点シーンのように中盤のF.ベルトラン、デニス・スアレスがハーフスペースでボールを運ぶ場面をより増やすことができれば、セルタはより多くのチャンスを作り出せたと思われます。

2.孤立する久保建英

久保と右サイドでコンビを組んだダミアン・スアレスは積極的にオーバーラップするタイプの選手ではありません。サイドでボールを持った久保を追い越す場面は少なくなります。また、ヘタフェの攻撃はクロスが中心となっていますが、流石にペナルティエリアに人数をかけすぎているため、久保へのサポートがなく、孤立することが多くなります。

これまでに久保が所属したチームで活躍できた FC東京・マジョルカと苦戦したビジャレアル・ヘタフェには異なる点があります。それは右SBの選手のタイプです。 

FC東京・マジョルカでコンビを組んでいた室屋とポソは攻撃性が高く、久保との連携でサイドを崩す場面が何度も見られました。それに対して、ビジャレアル・ヘタフェでコンビを組んでいたマリオ・ガスパールとダミアン・スアレス(またはニョム)はあまり攻撃性は高くなく、久保と連携する場面は少ないです。また、マジョルカで素晴らしい活躍を見せたのもポソが冬の移籍で加入した後であり、それ以前は苦戦していました。

この試合で相手の左サイドを連携で崩した場面は64:45の1回しかありませんでした。(下の画像)このような場面を多く作り出せる右SBがチームにいるかが久保の明暗を分けています。

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ですが、今シーズンに関しては久保のコンディションは良くはなく、ボールロストも多いです。この試合のダミアン・スアレスはオーバーラップしたタイミングで久保がボールを奪われた場合、カウンターで裏のスペースを使われてピンチを招くため、上がらないのではなく上がれない状態になっているとも言えます。

この試合のハイライトはこちらから↓


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