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U-24日本vsU-24スペイン~臨機応変なビルドアップ~[親善試合]

こんにちは。テストから解放されたひかるです。

今回は日本代表の東京オリンピック前最後の一戦スペイン戦の分析です。試合から大分時間が経ってしまいましたがスペイン好きとしてこの試合の分析をしないわけにはいきません。

ここ最近の親善試合は格下との試合が多く、日本は主導権を握って大量点を取ってきました。しかし、スペイン戦では、前評判通り主導権を握られて自陣に押し込まれました。それでも簡単にはやられず、強豪相手でも戦えるところを見せてくれました。

この記事ではスペインのビルドアップ時の攻防立ち位置を数歩変える効果について解説していきます。ぜひ最後までご覧下さい!

試合概要

メンバー

得点
日本
 42'(1ー0)堂安律

スペイン
 78'(1ー1)プアド

(1)2枚で3枚を抑える

スペインはビルドアップ時に可変を使わずにそのまま4-1-2-3の形をとりました。これに対して日本はまず、2トップの内1枚が自分のサイドのCBにアンカーへのパスコースを切りながらプレッシャーに行きます。この時、もう1枚のFWはアンカーのマークにつきます。こうすることで、日本の2トップは2枚でスペインの2CBとアンカーの3枚を抑えることができます。
そして、スペインの両SBには日本の両SHが、両IHには両ボランチが対応する形となりました。このように日本はスペインのビルドアップに対して、誰が誰に付くのかが非常に明確になり、目線がズレることがないため対応がしやすくなります。

この日本の守備に対してスペインはレイオフを使ってボールを運びました。

レイオフとは
楔のパスを受けた選手がワンタッチで味方に落とすことで前を向いてボールを持てる。パスを正確に止めて反転する必要がなくなり効果的に前を向ける。

CBがボールを持った時には日本の2トップがアンカーへのパスコースを切っていますが、このレイオフを使い、CB→IH→アンカーとボールを動かすことでアンカーが前を向いてボールを持ち運べるようになります。

これらの場面は自分のtwitterの方で映像付きで解説していますのでそちらもぜひご覧下さい🙇🏻

(2)スペインが加えた味付け

(1)のような攻防が続いた前半の立ち上がりでしたが、スペインは13分の段階でさらにビルドアップの形を加えてきました。それまで可変を使わずに行ってきたビルドアップにIHがCBの脇に降りてくる形を加えました。ここまでの日本は2トップで2CBとアンカーを抑えていましたが、これによってスペインの2CBとIHとアンカーの4枚を対応しなければならなくなりました。IHが降りてきた時にはスペインのSBは高い位置を取り、WGが中に絞ります。このように選手がポジションを変えることで日本の選手の目線がズレるため対応が難しくなります。また、この試合のスペインのWGのスタメンはダニオルモとアセンシオでした。この2人はサイドに張るよりも、中でプレーする方が良さの出る選手です。この新たに加えた形によって日本の守備を惑わせ、選手の良さが活きる2次配置となりました。

(3)立ち位置を数歩変える意味

スペインの左CBのパウトーレスは後半、立ち位置を数歩サイドに開くように修正しました。たった数歩の変化ですが、これによって中盤にいる選手に対して角度がつくため斜めの楔を入れやすくなります。前半は中盤の選手とCBは縦関係になっていたため、CBから中盤への楔は多く見られませんでしたが、後半立ち位置を変えたことで、斜めの楔が入る場面が増えました。

この試合のハイライトはこちらから↓

神戸行きたかったなあ

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