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日本vsスペイン~勝つために足りなかった一歩~[東京オリンピック]

東京オリンピックサッカー日本代表は準決勝でスペインに敗れ敗退となりました。本気のスペインに対して互角の戦いを見せてくれましたが後一歩及びませんでした。日本は勝つために最低限のことをやりましたが、まだまだできることはあったと思います。

この記事では日本が勝つために足りなかったことについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

試合概要

メンバー

得点
スペイン
 115'(0ー1)アセンシオ

(1)開けっ放しの元栓

スペインのビルドアップ時に日本は久保がアンカーのスビメンディのマークにつき抑える役目を担いました。そしてスペインの2CBに対してCFの林1人で対応しなければならなくなり、自由にボールを持たせてしまいました。日本の中盤とDFは4-4のブロックを作りコンパクトに守っていましたが、スペインの両IHや両WGがタイミングよく選手の間に顔を出すためマークにつき切れず縦パスを通されてしまいました。

いくら後ろをコンパクトにしてもスペインレベルのチームになると僅かなスペースから崩されてしまいます。そのため元栓となるCBにもプレッシャーに行く必要があります。スペインの2CB+アンカーを抑えるには日本も前3枚にすることが有効です。森保さんが就任当初何度も採用していた3-4-3のシステムはこの試合でこそ使うべきだと思いました。

(2)勝つために足りなかった守備

日本が勝つために足りなかったのはどこでボールを奪うかの共有意識です。日本のCFがスペインのCBに対応する時にコースを限定できていない場面が何度も見られました。これができていないと後ろの選手は次にどこにパスが出てくるかがわからないため、チームとしてどこでボールを奪うかを明確にできなくなります。

スペインはこの意識を共有することができていました。スペインのCFがプレッシャーに行く時には日本の2CB間のパスコースを切りながら対応しました。このコースを切れば相手をサイドへと追い込むことができ、後ろの選手はどこでボールを奪うかがわかりやすくなります。

また、CB間のコースを切れていないと相手は横に揺さぶることができてしまいます。そうすると中盤とディフェンスラインは横にスライドしなければならなくなり、ギャップが生まれやすくなります。中盤にギャップができてしまうとスペースができ、縦パスを通されやすくなります。この守備ができていれば日本はよりスペインのポゼッションを抑えることができていたかもしれません。

(3)前田大然起用の狙いは?

延長戦の初めから日本は久保と堂安に代えて三好と前田を投入しました。ポジションはそのまま三好がトップ下、前田が右SHとなりました。この配置の狙いは何だったのでしょうか?

この2人を投入するならば上田と前田の2トップで三好が右SHの方が良いと思いました。ボールを握られ、久保と堂安がいないとなると日本が得点を決めるの可能性が最も高いのはカウンターからの攻撃になります。スピードのある前田を前に残し、スペインの高い位置を取ってくるSB裏のスペースを狙わせる方が良いですし、それが前田の良さが最も出る起用法です。特にスペインの右CBのEガルシアはカウンターの対応で強い選手とは言えないためここに前田を当てれば走り勝てたと思います。この試合での森保さんの唯一?の謎采配でした。


最後までご覧いただきありがとうございました。このようなサッカーの記事を書いています。またtwitterの方では試合全体ではなく、ワンプレーの解説もしていますので、気に入っていただければnoteとtwitterのフォローをぜひよろしくお願いします!

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