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FC東京×サンフレッチェ広島〜うまく過ごした80分〜[ルヴァン杯プレーオフラウンド第1戦]

ミッドウィークはルヴァン杯の1stleg。味スタにサンフレッチェ広島を迎える。

メンバー

・FC東京
各代表に7人持ってかれたFC東京。誇らしいのと同時に厳しいチーム状況。両SBは安斎と徳元、右WGはジャジャがスタート。他はベストのメンバー。ユースの中野くんと実況泣かせの尾谷ディヴァインチネドゥくんがメンバー入り。ベンチから火力Up要因がいない。小柏と遠藤はどこいったんや!

・サンフレッチェ広島
大迫と川村がA代表に招集された広島。直近の磐田戦からは代表組2人と塩谷に代わって川浪、志知、荒木がスタート。ベンチも強い。

前半

お互いにボールが落ち着かない中でスタートしたこの試合。9分で広島が早々に前に出る。

左サイドで受けた志知が前進。大外からバイタルへ斜めにボールを送り、大橋の落としを受けたピエロスから右の新井まで展開。クロスに加藤が合わせて先制。

きっかけとなったのはジャジャの中途半端な守備。どこのコースを切るわけでもなく、佐々木へとフラフラ向かったことで大外の志知へ送られて前進を許す。

そして左サイドから前進を許したことで、当然徳元は絞ってエンリケの背中を守る。このとき俵積田の戻りが遅れたため、右大外の新井はフリー。徳元が対応に向かったが、余裕をもった状態でクロスを上げる環境ができた。

両WGのお粗末な守備が引き金となり先制を許したFC東京。そしてキックオフ直後に2失点目。

安斎の失い方は悪かった。ただ周りのサポートもできていない。木本と小泉が狙われている状況で波多野はバックパスをもらいやすい位置を取る気はあったのか?↓

この時点でここにいる

おそらくもらう気はない。というかこの状況でGKがゴールを外して受けやすい位置を取るようにデザインされていない。チームの問題。

でも俺が味スタついた瞬間に2点いかれたので、この2失点は俺が悪いです、はい。

改めて試合再開。早くも2点を追うこととなったFC東京がボールを握る。

広島はマンツーマンで被保持。CBに対しては大橋とピエロスがプレスに出ていき時間を奪う。CHはシャドーの加藤が下り目、CHの松本が前に出て監視。SBに対してはWBがジャンプ。後方の広いスペースまで抜けてきたボールを中野-荒木-佐々木の3バックが難なく処理する。

対して左から前進を探るFC東京。しかし、頼みの俵積田には完全に後ろ向きの状態でしかボールを送ることができず。中野に厳しくぶつかられて前を向くことができない。仲川はサポートに近寄っても、それにより東を引き連れてきてしまいスペースが無くなる悪循環。さらに大橋のプレスバックでエンリケへのやり直しを消されたことで俵積田はサイドで閉じ込められてどうしようもない状況。

16:30

打開策が見えない展開が続いたFC東京だったが、25分に1点を返す。中盤で奪ったところからエンリケが仲川に繋いでカウンター。仲川のパスに抜け出したディエゴがGKに倒されてPK獲得。自ら当たり前のように沈めて1点差。

得点後は高がCB間に降りて後方3枚の保持で振る舞うFC東京。これで広島のプレスの足を止めることに成功。ミドルサードで保持、前進を探る展開となる。

立ち上がりとは異なり前進を探っていくのは右サイドから。高が降りて後方3枚となったことで、木本はよりサイドに開いた立ち位置。これでピエロスが正面ではなく、斜めから向かってくるようになり、縦パスを刺す角度ができる。


また、後方3枚となったことで右SBの安斎はより高い位置へと押し上げられる。

高い位置へと開放された安斎は内側レーンを取りライン間。ジャジャが大外。2人とも志知のラインを超えた位置を取ることで、志知にどっちを背中で消しますか?という問いを突きつける。

安斎もジャジャも志知は超えてるけれど佐々木からは遠い位置にしっかり立てていたため、木本から縦パスを受けてMFラインを超えて前向き。安斎とジャジャ+ディエゴも絡んで右サイドから前進。

34:40

このまま佐々木に対して2対1で上手くサイドから崩すまでには至らなかったFC東京。しかし、広島を自陣まで押し下げることには成功。

自陣まで下がった展開の広島。高めの位置を取ったり、背後を狙って走り回る仲川に対して、マーカーの東はくっついて対応する。これにより東は中盤からいなくなり、中盤は空洞化。

東がいなくなったことで高や小泉が捕まらない。FC東京はこの2人を使い広島の人と意識を中央に集める。そこからサイドに振り分けて、俵積田とジャジャがゴールへと迫る。

38:40

また、東がディフェンスライン付近まで吸収されたことで中盤でポジトラの起点ができない広島。シャドーの内、高めの位置取りの大橋がいる右サイドへ蹴っ飛ばして陣地回復を図るが、ここはエンリケと徳元がしっかり処理。広島にターンを渡さずにチャンスを多く作るが、1-2で前半を終える。

後半

両チーム交代なしで後半へ。

広島は前半からマークの担当を変更。後方3枚のビルド隊に対して3トップが対応。時間を奪うというよりかは、前に立って前進をせき止める設定。これでCHの松本がプレス隊として最前線に参加することがなくなり、5-2-3の初期配置を整えたところから守備をスタートする。

また自陣でセットした展開では、高い位置でうろうろする仲川のマークを東がバックラインに受け渡すように修正。5-4-1でセットしながら、中盤で浮いた選手にはシャドーが絞って監視することでフリーを作らせない。

対してFC東京は引き続き高が降りて後方3枚、仲川が前半よりも低めの位置まで中盤に現れる。3-2気味で保持。

それでも広島が3トップがプレス隊、CHが中央に留まるようになったことで中盤でマークのずらせないFC東京。ディエゴや徳元が3人目として現れるが、3バックが出てきたり逆のシャドーが絞ることで広島は中盤でフリーを作らせない。

54:20

じわじわとボールを前進させて、広島を敵陣に押し込めなくなったFC東京。それでもディエゴが起点を作りつつ、俵積田や徳元が背後を狙っていく縦に早い攻撃でゴールへと迫る。その一方で、ボールを早く前に送れば早く返ってくる理論でカウンターからピンチも招く。

70分にFC東京は2枚替え。仲川と俵積田に代えて原川と中村。安斎が左WGに。

この試合で追いつくというよりも、連戦でプレータイムを考えたような交代。

後半の押し込んだ展開においては俵積田の突破やクロス。また、66:30のように左サイドから横断するドリブルでマークを剥がして逆サイドへ展開。自分はそのまま右のハーフスペースへ抜け出していくなどタワラ頼み。あとはディエゴが代わりに左からゴリゴリ突破するか。結局はWGの突破に依存する形。

試合終盤にかけて徐々に広島を押し込む中で、大外役が徳元とヘロヘロのジャジャとなりサイドからの打開が見えず。クロスも入らず。

終了間際に訪れた野澤の決定機も決めきれず試合終了。1点ビハインドで2ndlegへ。

おわりに

負けはしたものの良い80分を過ごした。特に前半の35分はかなり良い内容。それだけに最初の10分での連続失点が本当に無駄。質の低い失点、いらない失点。

試合結果
2024.6.5
YBCルヴァン杯プレーオフラウンド第1戦
FC東京 1-2 サンフレッチェ広島
味の素スタジアム

【得点者】
FC東京
 25' ディエゴオリヴェイラ

サンフレッチェ広島
 10' 加藤陸次樹
 11' 松本泰志

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