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意外と知らない!?他業界情報【建設業】

こんにちは、佐々木正人です。

私の専門の与信管理や、伸びる業界のテーマのほかに、「業界毎の債権保証や保全、各業界の与信管理の方法」というちょっとニッチな話題にも触れていきます。

皆さんにいろいろな業界について知っていただけるよう私自身も勉強していきますので、長い目でお付き合いください。

今回は「建設業界」についてです。

「建設業界」って、馴染みのない人には未知の業界じゃないでしょうか。建築設計や工程管理は私も全く分かりませんが、他業界の方が取引する際に知っておくべきことを一緒に学んでいきましょう。

ーーー 建設業界の今 ---

ところで、日本の会社の30%が建設業って聞いたことありませんか?私がまだ若かりし時からそのように聞いていました。

今はどうでしょうか。直近のデータベースを確認していみると2020年の建設業の全産業に占める割合は26%でした。少し減っていますが、やはり会社の数は圧倒的に多い、これは今も昔も同じですね。

一方、その業界で働いている人の数(就業者数)は約500万人で就業者数全体に占める割合は約7%でした。
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構
(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/chart/html/g0004.html)

つまり、小さな会社がたくさん存在するということが分かります。

建設業界は、受注した仕事を下請業者に依頼する産業構造になっているのはご存じですよね。孫請けから、さらその下請けへ仕事が依頼されていくケースも珍しくありません。

そして、ひとつの仕事に対して途中に複数の業者が間に入ることにより、お金の流れも「元請→下請→孫請→・・・」となり、元請が発注元から代金を受領してから、最終的に工事をおこなった業者まで代金が支払われるまでにある程度の期間がかかるのが常識となっています。

そのため、支払は手形が多かったのが建設業です。

ーーー 電子マネー ---

ちょっと話が変わりますが、皆さんは電子マネー利用されていますか?

日本は現金主義が根強く、電子マネーはなかなか定着してきませんでしたが、PayPayなどバーコードQRコードをスマホで読み込む方法の「便利さ」が評価され、爆発的に普及しました。コンビニに行くのに現金を持っていく方が面倒だという方も多いのではないでしょうか。

電子マネーは個人で使う場合は非常に便利ですが、BtoBの取引においても似たようなサービスがあるのはご存じでしょうか。

それが電子記録債権です。なかでも、全国銀行協会が提供する「でんさい」は約500行の金融機関が参加していて有名です。

「でんさい」の主な特徴は次の4つです。
・手形と異なり印紙税がかからない。
・手形の振出・領収書の発行などの事務作業の軽減
・ペーパレスのため、紛失・盗難の恐れがない。
・支払期日前でも、譲渡や割引ができる。

PayPayのように現金チャージはできませんが、売掛債権を電子マネーのように扱える点がうけて、利用件数も右肩あがりに増加し、年間30万件を超える発生記録請求件数となっています。

でんさいを利用している業界は「建設業」が一番多いだろうと予想していたのですが、実は、製造業や卸売業の方が多いのです。なぜでしょうか。。

建設業こそ手形の代わりの決済手段として、電子記録債権が一番活用できそうだと思うんですが・・・。次の建設業の回では、この辺りを掘っていくつもりです。

本日の内容は以上になります。

次回もお楽しみに!では!

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