黒き祝福の水を欲す

コーラが飲みたい。

うだるような暑さが続く。北海道とはいえ、昨今は涼しくともなんともない。連日のように続く真夏日には辟易している。

そんな日にはコーラだ。コーラ一択だ。

こちらの装備はTシャツと短パン。靴下なんて履かず、裸足にサンダル。汗だくだくで家に帰れば、「コーラ買ってあるよー」という母からの福音。サンダルを脱ぎ捨てて冷蔵庫に直行し、キンキンに冷えてやがるペットボトルを取り出す。氷を詰め込んだグラスに、黒き祝福の水を注ぐ。ちなみに、コーラが氷に直接触れると炭酸が抜けてしまうので、グラスを伝うように注ぐのがコツだ。
そしてそれを勢いよく喉に流し込むと、爽快感と清涼感が体内を全速前進で駆け巡り、シュワシュワパチパチと弾ける炭酸が五臓六腑に染み渡る。
体中が、夏になる。

くぅ～～～たまらん！！！

しかし、僕とて毎日バカみたいにコーラをがぶ飲みしているわけではない。

むしろその逆で、先月から食生活の見直しを始めたため、ジャンキーな食事を控えているのだ。

よって、コーラはもちろんのこと、揚げ物や過剰な炭水化物の摂取はNGである。

嗚呼、コーラが飲みたい。

ん、なんだね麦茶くん。「おれがいるだろ」って？

失礼だが、君では力不足なのだよ、麦茶くん。いや、君には感謝している。この大変な酷暑を乗り越えられるのは、君がいてこそだ。本当にそう思っている。赤木や木暮がずっと支えてきた土台の上に、桜木や流川、宮城や三井がいるように、麦茶があってこそのコーラだ。

しかしだね、人には役割というものがある。読者だってゴリラとメガネだけじゃつまらないだろう。問題児たちがやんやしているからこそドラマが生まれるというものだ。コーラは、ガッツと爆発力と感性と混乱をもたらしてくれる、至高のビバレッジなのだよ。わかるかね？

ダメだ、コーラが飲みたい。
先週、4泊5日の旅行をしたときに「旅行中は全日程チートデー」という謎理論を掲げながら浴びるほどコーラを飲んだというのに、もうコーラが飲みたい。飲みたい飲みたいあばばばば。

まあいい。明日は日曜日。日曜日はチートデーだ。ハンバーガーにフライドポテト、チキンナゲットもつけちゃおう。そしてそれらを胃に流すのは、もちろんコーラの仕事だ。当然Lサイズで。

なんか先週も先々週も同じもの食べてる気がするが、気にしない。食生活アドバイザー的な人が呆れ果てようが、僕は気にしない。週の7分の6は我慢してるんだから、週1くらい好き勝手に食べたっていいじゃないか。そうじゃないか。今日は麦茶で我慢してやるんだから、明日はコーラを飲むぞ。いーや、誰がなんと言おうと、僕は明日コーラを飲んでやる。飲むったら飲む。

嗚呼、でもやっぱり、今すぐコーラが飲みたい。夏は発汗によっていろいろな栄養分が抜けちゃうから、コーラを飲んでもカロリーはきっとプラマイゼロになるだろう。だから大丈夫なんじゃないか。知らんけど。

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